英カンタベリー大主教が「9・11」20年でメッセージ 2021年9月16日
英国国教会のジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教は、「9・11」米同時多発テロの20周年を記念して、他の世界的なキリスト教指導者たちに呼びかけた。「『9・11』の攻撃から20年後、世界中を震撼させたショックと恐怖、多くの人々が経験した壊滅的な損失、そして恐ろしい日がもたらす恐怖と不確実性を表現することはまだ難しい」。「プレミア・クリスチャン・ニュース」が伝えた。
2001年、「イスラム原理主義過激派」の国際テロ組織アルカイダによりハイジャックされた4機の旅客機がニューヨークの世界貿易センタービルや、首都ワシントン郊外の国防総省の建物などに激突し、日本人24人を含む約3000人が死亡。数千人が負傷した。この攻撃こそが、今月初めに終結したアフガニスタン紛争に米国を駆り立てた。
大主教は「『9・11』は、私たちの多くが暴力の脅威から解放されて生きる特権の脆弱さをはっきりと思い出させたが、私たちの世界の多くは戦争や戦争の恐怖にさらされ続けている」と述べ、「私たちは今日、喪失の悲劇を知るすべての人々、人生を永遠に変えられてしまった人々、暴力と恐怖にさいなまれる人々、そして不確実な未来に直面するアフガニスタンの人々のために共に祈る。すべての癒やしの神が、十字架につけられ復活したキリストによって与えられる平和に向かって私たちを共に導きますように」と結んだ。
英エリザベス女王も記念日に言及。「2001年9月11日の恐ろしい攻撃の20周年を記念して、私の思いと祈り、そして私の家族と国民全体の思いと祈りは、影響を受けた犠牲者、生存者、家族、そして最初の対応者として任務に召集された救助隊員と共にあり続けている」「2010年の世界貿易センターへの訪問は、私の記憶の中で揺るぎないものとなっている。命を落とした多くの国々、信仰、さまざまな背景の人々を称えると同時に、私たちの回復力と決意にも敬意を表する」
アメリカのジョー・バイデン大統領は、飛行機が墜落した場所を訪問する。英国の犠牲者の親族も、追悼式のためロンドンの「9・11記念庭園」に集まる。