「靖国神社に真榊奉納しないで」 NCC靖国問題委、国営化阻止キリスト者グループ、日基教団北海教区 秋季例大祭を前に声明 2021年10月14日
日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会(星出卓也委員長)は10月4日、岸田文雄首相に宛てて「靖国神社秋季例大祭にて首相・閣僚は参拝及び真榊奉納をしないでください」と題する声明を送付した。
靖国神社で10月17日から20日に行われる秋季例大祭において、首相及び閣僚が真榊奉納や参拝を行い、それをメディアが報道するならば、日本政府と靖国神社が特別な関係にあることを国内外に広く告知し、特定の宗教である靖国神社への関心を呼び起こし、これを援助、助長、促進するような効果をもつことになると危惧。
首相及び閣僚の立場にある者が、靖国神社の戦没者の「霊」に対して真榊を奉納し、参拝することは、明確な宗教的行為であり、「政教分離の原則」に違反していると主張した。
靖国神社国営化阻止キリスト者グループ(浦瀨佑司委員長)も11日、同趣旨の要請を送付。「かつての植民地支配
日本基督教団北海教区宣教部平和部門(佐藤幹雄委員長)は16日、「首相・閣僚が靖国神社に関わりを持たないよう」要請する声明を発表。声明は、今年の春季例大祭において菅義偉首相(当時)
全文は以下の通り。
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
靖国神社秋季例大祭にて首相・閣僚は参拝及び真榊奉納をしないでください
私たち日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会は、靖国神社の春季・秋季例大祭毎に、首相及び閣僚らが真榊奉納を行い、また参拝するという「政教分離原則違反」を続けていることを深く憂慮し、毎回抗議を続けて来ました。
今年も、10月17日(日)から20日(水)にかけて靖国神社では秋季例大祭が行われます。首相及び閣僚が、今回も靖国神社への真榊奉納や参拝を公然と行い、それをメディアが報道することになるならば、日本政府と靖国神社が特別な関係にあることを国内外に広く告知し、特定の宗教である靖国神社への関心を呼び起こし、あるいはこれを援助、助長、促進するような効果をもつと言わざる
を得ません。さらに首相らがその行為を、「私的なもの」と主張したとしても、政府を代表する者らの、メディアを前にしての一連の行動は、「公的」な影響力を発揮するため、「私的」と言うことはできません。
今年2021年2月24日に出された「那覇市孔子廟訴訟最高裁大法廷判決」においては、その宗教性が問われ、従来「社会通念」の名のもとに緩やかに解釈されがちであった「政教分離の原則」が厳密に適用され、「社会通念」の言葉をもってしても許容範囲を越えるものは違憲である、とされました。この司法が判断した事実は重いものです。
首相及び閣僚の立場にある者が、靖国神社の戦没者の「霊」に対して真榊を奉納し、また参拝することは、明確な宗教的行為であり、上記の判決に照らしても明らかに「政教分離の原則」に違反しています。
首相及び閣僚が一宗教法人である靖国神社の例大祭に、参拝や真榊等を奉納せず、憲法第20条3項に定める政教分離原則、及び第89条の公金の支出の禁止を厳格に遵守するよう要請いたします。
2021年10月4日
日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会
委員長 星出卓也
岸田 文雄 内閣総理大臣 様
松野 博一 内閣官房長官 様
靖国神社秋季例大祭にあたり、岸田文雄内閣総理大臣及び各国務大
本年(2021年)は、先の15年戦争が敗戦に終わってから76
以上の理由から、秋季例大祭の挙行に当たって、宗教法人靖国神社
2021年10月11日
靖国神社国営化阻止キリスト者グループ委員長
浦瀨佑司
内閣総理大臣 岸田 文雄 殿
内閣官房長官 松野 博一 殿
宗教法人靖国神社秋季例大祭にあたり首相・閣僚が靖国神社に関わりを持たないように要請します
この10月17日~20日に、宗教法人靖国神社の秋季例大祭が行
昨年の秋季例大祭、そして今年の春季例大祭には、菅首相(当時)
言うまでもなく、靖国神社は宗教法人ですから、首相その他の閣僚
首相が奉納された真榊は「内閣総理大臣 菅義偉」のように銘打たれた上で外部から見える場所に存置される
国の内外から、首相の参拝が、太平洋戦争の義が日本にあるとする
世界の――特に、アジアの――人々と分かち合うことができるしっ
2021年10月16日
日本基督教団北海教区宣教部平和部門
委員長 佐藤幹雄
(日本基督教団北海教区事務所)