【教会では聞けない?ぶっちゃけQ&A】 礼拝中の子どもの声がうるさい 山下智子
Q.礼拝中に小さい子の声がうるさくて説教に集中できません。子どもは教会学校の礼拝に出るべきではありませんか?(40代・女性)
うるさくて説教に集中できないとは困りましたね。確かに礼拝の中で聖書や説教を通して神さまのみ言葉を聞くことはとても重要です。
でも、あなたにとって時に説教が内容的に心地よく聞けないことがあるように、物理的に心地よく聞けないことにも意味があるかもしれませんよ。そのことを通して神さまが何かを問いかけ、成長と行動を促していると考えてみてはいかがでしょう。
たとえば、イエスさまのもとに人々が子どもたちを連れて来た時、弟子たちは彼らを叱りました。きっとうるさくて迷惑だと考えたのでしょう。ところがイエスさまは、これを見てとても怒りました。聖書の中でイエスさまが「憤り」や「怒り」を表すのはわずか数回ですが、その内の1回がこのあなたの状況にそっくりな場面です。
この時、イエスさまは「子どもたちを私のところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである」(マルコによる福音書10章14節)と言って、子どもを抱き上げ祝福されました。
イエスさまはいつだって私たちの最高のお手本です。だとするならば、私たちはうるさく騒ぐ子どもを苦々しく思うのではなく、その子を抱き上げ一緒に仲良く神さまの恵みにあずかることを目指したいものですね。
あなたのおっしゃる通り、小さな子どもには教会学校の礼拝の方がよい面もあるでしょう。ただし、小さな子どもが1人で教会学校に通えるとは思いませんから、あなたが一緒に教会学校に通ってあげてはいかがでしょう。
教会学校の説教は、子どもたちが集中して静かに聞けるように工夫されています。ましてや大人のあなたは説教に集中できますね。教会学校のお話もなかなかです。だって前述のイエスさまの話、私は子どものころに教会学校で聞きましたよ。以来、子どもたちについ苛立ってしまう時に、大切なみ言葉として思い起こしています。
やました・ともこ 福島県生まれ。同志社大学大学院神学研究科博士課程(前期)修了