韓国教会 朝鮮半島の危機克服するための平和的手段を 2023年1月23日
朝鮮半島の緊張が急速に高まる中、韓国キリスト教教会協議会(NCCK)は「朝鮮半島の希望――戦争の熱気から平和の暖かい風との共存へ」と題する声明を発表した。
声明は、朝鮮半島の核戦争危機の中で2023年が明けたという認知から始まる。「韓国、米国、日本の三国軍事協力は、新しい冷戦国際秩序の中で強化されている」「この協力に対し、北朝鮮の軍事挑発は韓米日軍事協力を糾弾する形で続いている」。
メッセージは、韓国と北朝鮮当局に対し、朝鮮半島での核戦争の脅威をエスカレートさせる駆け引きを直ちに止めるよう求めている。
「2019年の朝米ハノイ首脳会談が失敗した後も、韓国と北朝鮮は軍事的緊張を最小化しながら朝鮮半島の平和を維持するために努力してきた」「今回の危機において、両国が対話を通じて相互信頼を回復し、共通の安全保障と共存を追求する平和的アプローチを模索することを要求する」
2023年は、朝鮮戦争の敵対行為を停止させた休戦協定から70年目にあたる。「しかし」と世界教会協議会(WCC)国際部長のピーター・プローブ氏は指摘する。「戦争は公式にはまったく終わっていない。70年後、この残虐で破壊的な歴史的紛争が終結していないことは、半島における現在のまったく異なる状況に対処する努力を挫折させ続けている」。WCCは、休戦協定に代わる平和条約の締結と、韓国と北朝鮮の対話のための政治的環境の改善を求めるNCCKの提唱を長い間支持してきた。
WCC総幹事のジェリー・ピレイ牧師は、NCCKの声明で表明された立場を強調し、「対話と交渉は、現在の朝鮮半島の危機を解決し、この地域の持続可能な平和を実現する唯一の実行可能な道である」と断言した。NCCKの声明にあるように、「私たちは、平和の暖かい風が自由に吹いているのを感じる朝鮮半島を目指して努力すべきだ」と。
(翻訳協力=中山信之)
写真=Mike DuBose/WCC