【地方からの挑戦~コレカラの信徒への手紙】 子どもも、お母さんも 大橋茉莉耶 2023年6月1日
教会は、幼い子どもたちが主に招かれている存在であることを信じます。「子どもたちを私のところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである」(マルコによる福音書10章14節)と、主イエスがおっしゃったからです。私たち夫妻は、祖父が牧師でありクリスチャン家庭に育った夫と、牧師家庭に育った妻であるからこそ、若い日に主と出会い、主と共に歩む人生へと入れられることがいかに幸いであるかを知っています。また、日曜学校や青年会活動が盛んに行われていると、教会全体が励まされるものです。
一方で、少子高齢化や信仰継承の難しさによって、伝道が進まない現実もあるでしょう。昨年度までお仕えしていた浜北教会では、日曜学校の出席者が途絶えてしまい、しばらく休校せざるを得ない状況が続いていましたが、幸いなことに2008年度から再開できたそうです。ところが、私たちの着任後ほどなくして、出席者の数は再び減少していきました。もっと私たちにできることはないだろうかと奉仕者会で話し合われ、日曜学校の後に分級を開始するというヴィジョンが与えられました。
すぐに準備を整えて分級が開始され、内容も年々改革されていきました。幼小科では、教案誌の分級案に沿った学びの週、幼児向け賛美のCDや覚え歌を用いた歌の週、聖書物語の紙芝居や絵本を用いた読み聞かせの週を作り、楽しく聖書に親しめるように。中学科では、テキストを用いて教理を学び、信仰告白への道がスムーズになるようなプログラムに。さらに、教会全体で覚えていただくために分級報告の掲示板を作りました。
子どもたちが中学生になると、イヴ礼拝や日曜学校において奏楽奉仕を担ってくれるようになりました。これは奏楽奉仕者が減少していた浜北教会にとって大きな希望です。また、子どもたちが大人と一緒に礼拝できる機会も作りました。イースター、ペンテコステ、クリスマスには合同礼拝を開始し、礼拝の中で子どもの説教と大人の説教が語られ、聖餐式を目の当たりできる機会をもちました。
とはいえ、幼子を連れて主日礼拝に出ることは簡単ではないでしょう。私も今まさに子育て中なのでよく分かります。教会の皆さんがあたたかく見守ってくださらなければ、乗り越えてこられませんでした。だからこそ、言いたいのです。コレカラの教会も、主に招かれている子どもたちのために、またみ言葉を求めているお母さんたちのために、喜んで招き入れ、祈っていきましょう。実際、このように祈られて過ごした子どもたちは、愛されていることを実感し、主から祝福を受けて、「教会大好き」「イエス様大好き」に育つのであり、お母さんたちの心も養われて、また子育てをがんばれるのです。
どうかコレカラの皆さんの教会に、子どもたちが与えられますように。子どもたちが神様を礼拝する場が整えられ、豊かな教会生活を送れますように。子どもたちの信仰がしっかりと養われ、主の十字架の愛が伝わっていきますようにと、茨木の地からお祈りしています。
「若き日に、あなたの造り主を心に刻め」(コヘレトの言葉12章1節)。次回は、青年へ向けた伝道活動をお分かちしたいと思います。
大橋茉莉耶
おおはし・まりや 1989年、東京都で牧師家庭に生まれる。敬和学園高等学校、東京神学大学・大学院終了後、日本基督教団浜北教会に着任し、伝道師を経て牧師となる。2023年度より日本基督教団茨木教会へ転任。2児の母で、趣味は歌うこと。