三浦綾子の生涯が合唱作品に 音楽之友社から『信仰、希望、愛』 2023年10月21日

 三浦綾子の作品や生涯を描いた合唱作品「混声合唱組曲『信仰、希望、愛』三浦綾子への頌歌(オード)」(A4判、64頁、2420円)が今年6月、音楽之友社より刊行された。これは三浦綾子生誕100周年を記念して作られた合唱組曲。三浦綾子記念文学館事務局の難波真実氏が詩を作り、日本を代表する作曲家・指揮者である松下耕氏が曲をつけた。

 長年にわたり三浦綾子の作品や生涯を研究し続け、「三浦綾子の生き字引」と言われるほど三浦綾子を知り尽くす難波氏が作った詩は、「春を待つ」「時代を見つめる」「命の讃歌」「いいこと ありますように」の4編。すべて神の栄光を称える頌歌となっており、その詩作には、生きることの意味をキリスト教信仰に基づく視点で描き、口述筆記の執筆による柔らかい言葉づかいを印象的に用いた三浦綾子のスタイルが存分に活かされている。

 この詩を語り継ぐべく力強く付曲した松下氏は、2019年5月に三浦綾子記念文学館を訪れた際に難波氏と出会い、三浦綾子の作品について思いを深くしたという。三浦作品の舞台となった北海道の上富良野や美瑛、さらに代用教員として赴任した尋常小学校があった歌志内などにも訪れ、曲のイメージを膨らませていった。

 合唱曲の一部は、2020年に予定されていた旭川合唱連盟創立70周年を記念する第66回旭川合唱祭で演奏することになっていたが、コロナ禍の影響を受け中止。合唱活動が大幅に制限されていく中、いつ演奏できるのかという不安に苦しめられたが、22年10月30日に旭川市大雪クリスタルホールで開催された「あたたかき日光(ひかげ)コンサート」において全曲が披露された。

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