世界教会協議会(WCC)のジェリー・ピレイ総幹事が、「核兵器廃絶国際運動(ICAN)」の新しい事務局長であるメリッサ・パーク氏と会談した。
軍備撤廃の活動は、安全保障についての強調が伴って実施されることが多いとはいえ、それがどのようにして人道問題や人権・環境問題・健康を包含するアプローチをも必要とするのかを中心に、議論が展開した。
「私たちは現在進行中のICANとの協力を歓迎するとともに、世界で平和的に生きることに対する大変大きな懸念や脅威となりつつある、核兵器の完全な撤廃を求めて訴えるために、私たちが共に活動しようと求めるにあたって、メリッサ・パーク新事務局長や彼女のチームと共に働くのを楽しみにしています。核軍備撤廃のための意味ある行動や提言活動に関与するために、この分野における私たちの共同作業には、自己中心的で他と連携を取らない仕事のやり方を壊すことや、学際的な協働が必要です」とピレイ総幹事は述べた。
「WCC教会と国際問題委員会は長いこと核兵器に反対して訴えてきましたし、それに私たちは自らの諸教会が大量破壊兵器に反対して声を上げるにあたって彼らを支援することへの全体論的なアプローチを確保するために、健康や気候正義に焦点を当てる自らの委員会とともに活動していきます」
パーク氏はこの運動の現段階において協力者たちからさらに多くの支援を得ることがなぜ極めて重要なのかについて省察を行った。
「緊張が高まりあからさまな紛争が起きるこの時にあって、核兵器を廃絶するために行動を起こすことがこれまでになく緊急かあるいは重要となってきています」と彼女は言った。「核兵器は大量破壊兵器であり、その存在自体が私たちの美しい地球やそこに住むものすべてに対する道徳的な危害をなすものです。私たちは、世界中の個人や協力者たちが、私たちの地球をもっと安全に、健全に、そしてもっと持続可能にするために、私たちに加わってくれるのを歓迎します」
パーク氏は、信仰に基づく団体が人類と自然の相互連関性をその自らの心と頭で理解していると説明した。「彼らは核兵器の廃絶をこの包括的な視点から訴えるとともに、個人や集団がこの運動に参加するよう動機付けるのを助けることができます」と彼女は言った。
「信仰に基づく団体は、核兵器と健康、核兵器と環境、核兵器と開発、核兵器と人権の交差性を強調することによって、貢献することができるのですー核兵器よりも大きな人権侵害はあり得るでしょうか?」とし、それが先住民族にどのような影響を与えているかを言い表した。
ピレイ総幹事は、すべての人々と被造物のためにこの世界を安全で安定した平和に満ちた場所にするために、WCCとICANが共に活動し続けることの必要性を再確認した。
(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)