WCCとCCA 「ディアコニアと持続的な開発」研修プログラムを実施 2024年5月16日
世界教会協議会(WCC)とアジアキリスト教協議会(CCA)は4月29日から5月2日まで、インドネシアのメダンで地域研修「エキュメニカル・ディアコニアと持続可能な発展」を開催した。研修には、アジア14カ国の教会から社会・経済・環境の課題に取り組む宣教の従事者ら40人が参加。「分断された世界における変革のための共通の証しとしてのディアコニア」「持続可能な開発問題に関する地域的アプローチ」「コレクティブ・インパクトのためのネットワーキングとコラボレーション」などのテーマについて話し合った。
この研修は、教会の指導者たちが、教会のディアコナル・ミッションの下でプログラムやプロジェクトを管理・実施するための効果的な戦略を開発し、教会がそれぞれの地域における持続可能な開発目標の実施によりよく貢献できるようにすることを目的としている。
2019年に始まったディアコニアにおける一連の研修の4回目となる今回は、WCCとCCAがエキュメニカルなディアコニアにおける専門知識と経験を共有する、各国の教会の相互学習ネットワークを創設した。
「このネットワークは、ディアコニアのさまざまな側面におけるリソースや経験の大要を構築し、それらがそれぞれの持続可能な開発目標にどのように貢献するかを描くことに取り組んでいる」と、WCCの健康と癒やしに関する教会委員会のディレクターであるマノジ・クリアン氏は語った。「彼らはまた、アドボカシー活動に優先順位をつけ、ディアコニア奉仕活動と神学教育との連携を強化し、教会の基礎的な奉仕活動としてディアコニアへの教会指導者の有意義な関与を高めるための明確な戦略を指摘した」
参加者たちはジェンダーの包摂性と、女性と若者が持続可能な開発の取り組みに積極的に参加できるよう、すべてのディアコニアのミニストリーにおいて公平で可能な環境を提供することが極めて重要であることを強調した。
教会に一致、意味、目的をもたらすというディアコニアの役割は明確であった。マレーシア福音ルーテル教会のスティーブン・ローレンス氏は、「ドグマ(教義)は分裂するかもしれないが、ディアコニア(弱者への奉仕の精神)は団結する!」と述べた。
教会指導者たちは、アジアにおける持続可能な開発に対するエキュメニカル・アプローチの独自性を維持・促進しながら、地域社会における全人的な幸福と正義を育む方法についても学んだ。
(翻訳協力=中山信之)
写真=Christian Conference of Asia