美濃ミッション代表が石破首相に書簡 「排撃された歴史」の再燃を懸念 2024年11月6日
約90年前、神社参拝を拒否したために弾圧された歴史を持つ美濃ミッションの石黒イサク代表は10月23日、石破茂首相宛てに書簡を送付したことを明らかにした。「読んでもらえるかどうかわからないが、ともに石破さんのために祈っていただきたい」と呼び掛けている。
書簡の中で石黒氏は、クリスチャンであることを公言しながら神社参拝を繰り返してきた石破氏に対し、「神の御前で遜り、悔い改めませんか?」と訴えた。また、エリザベス女王夫妻が国賓として来日した際、伊勢神宮まで行ったものの参拝はしなかったことを引き合いに「英国の君主が日本でそのような振る舞いをされたのに、日本のクリスチャンが神社参拝や偶像崇拝を平気で行って良いのでしょうか」と苦言を呈した。
さらに「政教分離」の重要性について触れ、「第二次大戦前、天皇制国家全体主義のために国家神道を〝国体〟として国民を統合していたことは、紛れもない史実……その思想は戦後も、深く国民に染みついていて、真の民主化の最大の障害」「神社参拝をするクリスチャンたちによって、先輩たちは異端視され、敬遠され阻害されました。信仰の友=兄弟姉妹であるはずのクリスチャンからの仕打ちは、不信者からの迫害よりも悲しく辛いものです。さらにそれを迫害者たちは利用して、政界・教育界・地域社会のすべてから〝非国民〟として迫害されて、さらし者になったのです」と指摘。そのような歴史が再燃されることがないいようにしてほしいと要望し、「総理として、一信者として何をするのも自由ですが、その責任はとても重大」と改めて強調した。