「デマと差別の蔓延を許さない」街宣で高井ゆと里氏が祈り 2025年8月5日

7月20日に投開票された参議院議員選挙で、「日本人ファースト」を掲げた政党が差別と分断を煽る演説を行い、それに競い合う形で他党も「違法外国人ゼロ」「外国人への優遇見直し」などを掲げたことを受け、弁護士の太田啓子氏が発起人となり、「デマと差別が蔓延する社会を許しません」「国会議員はデマや差別をふりまくのでなく、それらを止め、外国人をふくむすべての人の基本的人権を守る義務を果たしてください」と訴えるアピールを発表した。各界の有識者12人の呼びかけ人のうち、太田氏に加え畠山澄子氏(ピースボート共同代表)、松尾潔氏(音楽プロデューサー)が国会内で記者会見を行い、選挙運動を利用した排外主義の台頭に警鐘を鳴らした。
アピールへの賛同署名を募るため、8月1日には新宿駅東南口広場で街頭宣伝が行われ、SNS上でも「#デマと差別を許しません」というハッシュタグで拡散された。呼びかけ人らが登壇してスピーチする中、LGBT当事者でクリスチャンでもあると公言した高井ゆと里氏(群馬大学准教授)は、「演説がうまいわけでも、歌やラップができるわけでもない私に何ができるか考えた」として、静かに祈りをささげた。
「イエス・キリストがいわゆる〝売春婦〟や障害のある人たち、異民族の人たちととともにあろうと身をもって示したように、私たち一人ひとりに差別と排除に立ち向かうための勇気を与えてください」との祈りに、聴衆は聞き入った。
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