WCC 第6回信仰と職制に関する世界会議 現代の教会の一致における信仰の意味探る 2025年10月28日

エジプトで開催された「第6回信仰と職制に関する世界会議」では、教会はエキュメニズムと一致についての言葉にとどまらず、観想と行動、働きと祈りを融合させた具体的な行動へと進む必要があると訴えられた。世界教会協議会(WCC)が10月25日に公式サイトで伝えた。
「今日、世界は分極化(polarization)、ポピュリズム(populism)、保護主義(protectionism)、ポスト真実(post-truth)、そして家父長制(patriarchy)という五つの有害なPに苦しんでいます」と、スウェーデン教会(ルーテル)スウェーデン元大監督のアンチェ・ジャケレン名誉大監督は、10月24日から28日までの5日間にわたる会議の冒頭で述べた。
WCCの信仰と職制委員会が主催し、エジプトのアレクサンドリア南西部ワディ・エル・ナトゥルンにあるコプト正教会ロゴス・パパル・センターで開催されたこの会議には、約400人の参加者が集った。同会議は、キリスト教信仰の歴史と今日のエキュメニカルな歩みにおいて重要な節目であるニカイア公会議1700周年を記念する、WCCの活動の中核を成すもの。
会議のテーマである「目に見える一致は今、どこへ向かうのか?」は、信仰、宣教、そして一致という相互に関連する視点から議論されており、25日の会議では信仰の視点に焦点が当てられた。
ジャケレン氏の講演に加え、バチカンのキリスト教一致推進評議会議長であるクルト・コッホ枢機卿と、ロサンゼルス・コプト正教会主教区のキリロス主教博士による基調講演が行われた。コッホ枢機卿とキリロス主教は、それぞれの発表の中で、ニカイア公会議が今日の教会の目に見える一致にとって持つ意味について考察した。
教皇レオ14世のあいさつと祝福を伝えたコッホ枢機卿は、ニカイア公会議が、キリスト教がその後の数々の分裂によってまだ傷つけられていなかった時代に行われたため、エキュメニカルな意義を特に持つと述べた。
ローマ・カトリック教会はWCCに属していないが、1968年以来、WCCの信仰と職制に関する委員会の正式会員である。
キリロス主教は、ニカイア公会議について「三位一体論とキリスト論の定義だけでなく、教会の一致という永続的なビジョンにおいても、キリスト教史において決定的な役割を果たした」「ニカイア公会議の遺産の下に集う私たちにとって、エキュメニカルな課題は明確。真の一致は、外交や感情ではなく、ニカイア公会議のビジョン、すなわち、唯一の教会の唯一の主であるキリストに根ざした、聖なる、使徒的な、そして公同の一致を取り戻すことから生まれる」という。
「信仰と職制に関する世界会議」は、エキュメニカル運動の歴史における重要な時期に開催されてきた。最近では1993年にスペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラで開催されている。
(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)
写真=Albin Hillert/WCC















