ガザ戦争による2年間の休止経て ベツレヘムにクリスマスの喜び戻る 2025年12月8日

 ガザにおいて継続している紛争により2年間中断されていたベツレヘムのクリスマス祝賀行事が再開されることが決定した。同市の祝祭行事の実施は、ベツレヘム在住のクリスチャン・ジャーナリスト、ポール・カルバート氏による「プレミア・クリスチャン・ニュース」のインタビューでマヘル・カナワティ市長=写真=が答えた。

 市長は「市は準備万端で興奮している」と述べ、「もちろん……ベツレヘム市民だけでなく、ガザの人々を含むパレスチナ全土の皆が」と続けた。

 祝祭は土曜日(12月5日)、ベツレヘムの中心地であり、イエスの誕生地とされる洞窟の上に建てられた聖誕教会のある飼い葉桶広場でクリスマスツリーの点灯式が行われ幕を開けた。

 2年前に寄贈されたこのツリーは過去最大規模で、紛争後の希望と平和を象徴している。

 カナワティ市長は、祝賀行事として多言語によるキャロル(聖歌、賛美歌、喜びの歌)、クリスマスバザー、ライブ配信イベントなどを毎日開催すると明かした。

 同市長は「ベツレヘムのプログラムはクリスマスの精神を再燃させ、希望に火を灯す……このメッセージをベツレヘムからパレスチナの全都市へ……そして全世界へ届ける」と述べた。

 市長は祝典を「完全に包括的」と表現し、ムスリムとキリスト教徒双方が参加することに言及し精神的・歴史的メッセージを強調。「全宗派による聖書劇を準備中だ……今日のガザで起きていることと、2000年前のヘロデ王時代の出来事を比較しながら」

 カナワティ市長が今年ベツレヘムに願うのは、正義と永続的な平和だ。「正義なくして平和は訪れない……ベツレヘムはパレスチナ人のためだけでなく、世界のすべてのキリスト教徒のためにもある。ここは『世界のキリスト教の首都』と呼ばれる場所だからだ」

 一時的な和平合意を受け、ベツレヘムが安全と歓迎の姿勢をプロモートする中、数千人の巡礼者と観光客の帰還が見込まれている。

(翻訳協力=中山信之)

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