環境問題に取り組む次世代リーダー育成でシンポ 立教大と酪農学園大が連携 2026年4月1日

立教大学(西原廉太総長)と酪農学園大学(岩野英知学長)は3月14日、環境学部の新設と酪農学園大学との連携協定締結を記念し、次世代環境リーダーの育成を主題とする記念シンポジウムを同大学池袋キャンパス(東京都豊島区)で開催した。気候変動や生物多様性、食料・地域の持続可能性など複合的課題に対し、文理融合の教育と実践知を結びつける必要性が共有された。
冒頭、立教大総長の西原氏は、建学の精神に基づき、リベラルアーツを土台にした文理横断型教育の意義を強調。価値観や利害の違いを越えて合意形成を担う人材育成を掲げた。これに対し、酪農学園大学学長の岩野氏は、AIやロボット技術を活用した次世代農業の可能性を提示し、「神・人・土」を愛する建学理念と現代の環境思想の接点を示した。
議論では、環境問題を巡る社会的分断も重要な論点となった。一般社団法人Climate integrate代表理事の平田仁子氏は、技術重視と社会変革重視の対立の背後にある価値観の違いを指摘し、多様な立場を認識しつつ対話によって解を探る力の必要性を訴えた。
また、自治体の実践例として栃木県小山市の取り組みが小久保智史氏(小山市総合政策部ゼロカーボン・ネイチャーポジティブ推進課課長補佐)から紹介され、脱炭素と自然共生を同時に進める地域連携の成果が報告された。産官学民の協働により、環境政策と地域経済を両立させるモデルが模索されている。
パネル討議では教育改革の方向性として、フィールドワークを軸とする体験型学習、対話と内省を重視する教育、そして学生の意志と熱意を育てる環境づくりが鍵とされた。知識偏重からの転換が求められる中、社会情動的学習やトランスフォーマティブ・ラーニングの重要性も指摘された。若い世代からは、気候危機の切迫した現実を直視し行動を促す声も上がった。
立教大学は2026年4月、池袋キャンパスに環境学部を開設した。同キャンパスでの新学部設置は18年ぶりとなる。同学部をめぐっては、同年4月に農食環境学群農環境情報学類を新設する酪農学園大学と、2025年2月に環境分野における相互協力・連携協定を締結。両大学は今後、それぞれの教育・研究資源を生かし、共同カリキュラムやフィールド実習を通じて教育・研究・社会実装を一体化する方針で、環境正義に根ざしつつ多様な主体をつなぐ人材の育成を目指すとしている。














