【令和8年熊本地震】猛暑下の避難 水と衛生が急務 全キ災が熊本地震で緊急会議 2026年7月31日

キリスト全国災害ネット(全キ災)は7月30日、28日に熊本県熊本地方を震源として発生したマグニチュード7・1の地震を受け、第1回情報共有会議をオンラインで開いた。キリスト教の災害支援団体や教団、教会などから約80人が参加。現地入りした関係者が、宇城市、八代市、氷川町、益城町などの状況を報告し、猛暑下での水や食料、衛生用品の確保、在宅・車中泊避難者への支援を喫緊の課題として挙げた。
九州キリスト災害支援センター(九キ災)のスタッフは、益城町の木山キリスト教会と熊本東聖書教会で、会堂内に散乱した物の片付けを支援した後、八代市内の教会を訪問した。震源に近い地域から避難してきた信徒によると、自宅周辺では電気と水道が止まり、飲料水のほか、ウェットティッシュやボディーシートなどの衛生用品が不足している。食料も暑さで傷みやすく、道路の亀裂や通行止め、渋滞によって移動や物資輸送に時間がかかっているという。
九キ災の横田法路(よこた・ぽうろ)氏(日本イエス・キリスト教団油山シャローム教会牧師)は、2016年の熊本地震を経験した住民の間で「またか」との思いやフラッシュバックが生じていると説明。益城町では建て替えや道路整備が進んだため、外見上は被害が小さく見える一方、屋内では家具や物が散乱している家が少なくないとした。
避難所に入れず、損傷した自宅や車内にとどまる人もいる。横田氏らは、避難所にいる人に比べ、在宅・車中泊避難者の状況やニーズは把握しにくいとして、飲料水や食料を必要な場所へ個別に届ける支援の必要性を訴えた。
会議では、夏休み中の子どもの居場所も課題となった。ワールド・ビジョン・ジャパンの担当者は、子ども支援の観点から現地調査に入ると報告。参加者からは、空調のある安全な遊び場や、被災した学童保育施設の状況を把握する必要性が示された。
日本ホーリネス教団の関係者は、宇城市から氷川町、八代市北部にかけて、倒壊した家屋や道路の亀裂が目立ち、営業中のガソリンスタンドには長い車列ができていると報告した。現段階では移動だけでも長時間を要するとし、全国からのボランティア受け入れには慎重な調整が必要との認識を示した。
支援物資についても、無制限に募るのではなく、現地の要請に基づき品目や期間、送付先を限定すべきだとの意見が相次いだ。支援者が現地の燃料や食料を消費したり、猛暑の中で体調を崩したりすれば、被災地に新たな負担を生じさせるため、十分な装備と自己完結できる態勢が不可欠だとした。
九キ災は、2016年熊本地震以来の活動を終え、9月末までに団体としての手続きを完了する予定で、車両や機材の整理も進めていた。このため、従来のような大規模な活動拠点を再び設けることは難しいものの、8月中は既存の教会ネットワークを生かし、不足する物資を必要な場所へ届けるなど、可能な範囲で支援を続ける方針を示した。OM日本も地域の教会ネットワークと連携し、被災地域の道路やインフラ、教会の被害を調査する。
物資や献金の受け皿は、会議の時点では一元化されていない。全キ災は、支援活動や募金を始めた加盟団体をウェブサイトで紹介する方針を説明。日本福音同盟(JEA)援助協力委員会も、支援金窓口の開設を検討していると報告した。参加者は、個別に物資を送ったり、調整を経ずに現地入りしたりせず、最新情報と現地の要請を確認するよう呼び掛けた。
全キ災は地域ネットワークや関係団体と協力して情報収集を進めており、すでに現地入りした団体や、現地入りの準備を進める団体の情報も寄せられているという。被災した教会などの状況と、キリスト教諸団体による支援予定の両面について、情報の正確性を確認した上で、全キ災のウェブサイトにある問い合わせフォームから情報を提供するよう呼び掛けている。














