【書評】 『福音派とは何か? トランプ大統領と福音派』 鈴木崇巨

アメリカ大統領選を前後して、一般メディアでも注目を浴びる「福音派」。とりわけトランプ大統領の支持基盤として語られがちだが、日本における「福音派」とはいささか様相が異なる。
本書は各教派の歴史を概観した上で、「福音派」と「伝統派」(リベラル、主流派、メインライン)との対比から、アジア、ヨーロッパにおける「福音派」の最新の動向を解説する。
『宗教年鑑』や『キリスト教年鑑』に記載のない教会、宗教法人格を取得していない教会、「異端」、外国人を主体とした教会、教会に通う子どもも含めれば、信徒数は200万人余(1.7%)弱との持論も展開。
著者の立つ「福音派」からの見え方、捉え方、考え方を知る上でも大いに参考になる。
【本体1,800円+税】
【春秋社】978-4393323847