【雑誌紹介】 救いの存在である「なかま」 『聖母の騎士』9月号

連載「ラルシュかなの家『日々の生活』」。酒巻智紗子が「なかまとともに生きること」と題し、かなの家に来てからの1年間を振り返る。
「私の中で遠い存在だと思っていた『障害者』は消え去り、みんな私の愛する仲間になりました。生涯の友として出会えたことに心から感謝しています」
「なかま達は健常者と何が違うのかと問われれば、純粋な曇りのない魂を持つ者、穢れのない清らかで尊く崇高な存在であるということだと思います。非言語のなかまと心通い合う時、私はなんて神秘的なお仕事をさせていただいているのだろうと感じます。彼らは、きっと、神さまがこの世に宿してくれた、心浅はかな私たちにとっての救いの存在なのではないかと思わずにはいられません」
「彼らのこれまでの計り知れない痛みも、この社会の中で受ける残酷さも、与えられた全てを内に秘め、この身で受け入れ生きる姿、いつだってこの瞬間を、どんなにささやかなことも全身全力で楽しみ、笑って命を慈しむことが出来る力を持つ彼らには、心から畏敬の念しかありません」
「私が苦しんできたと思ってきたことが、これまでいかに自分の我儘さと傲慢さの中でのちっぽけなことだったか、心底恥ずかしく思えるのです。なかま達に比べたら、なんて愚かな自分だったと気付かされたのです。日々の悩みすらも、いかに豊かで幸福に満ちていることなのか、思い知らされるのです」
「彼らはいつも教えてくれるのです。この瞬間が幸せそのものだと」
【本体225円+税】
【聖母の騎士社】