日本キリスト教団出版局が事業整理へ 『信徒の友』は新たな事業形態を模索 2025年11月14日

 日本基督教団の出版事業を中心に担ってきた日本キリスト教団出版局(網中彰子局長代行)が、来年3月末をもって事業整理に踏み切ることが明らかになった。10月28日に開かれた日本基督教団常議員会で、事業の整理・縮小が正式に決議され、11月10日に同教団の公式サイトで発表された。

 同出版局によると、近年は書籍を中心とした売り上げが徐々に減少。事業継続のために運転資金を借り入れながら経営改善に取り組んだものの、2025年5月に債務超過となり、継続が困難な状況に陥ったという。告知の本文には、「具体的な改善策を実行することが出来ず、このような事態となりましたことを心よりお詫びいたします」と、関係者への謝罪もつづられている。

 事業整理後については、「日本キリスト教団出版局」の名称自体は存続し、賛美歌の著作権管理業務や『日本基督教団年鑑』などの刊行物を、教団事務局内で取り扱う体制へ移行。キリスト教学校で教科書として採用されている出版物については、2025年4月からの使用に支障が出ないよう準備を進めるとしている。

 また、同出版局が発行する月刊誌『信徒の友』12月号にも同趣旨の告知が掲載されたが、同誌や『こころの友』などの定期刊行物について、4月以降も発行が継続できるよう、「日本基督教団とは別の新たな事業形態を有志の方々に備えていただく」よう検討中であること、「日本基督教団の教職・信徒の働きや学びに限定せず、これから神さまと出会うであろう方々へ向けて多様な形態を模索しながら新たな文書伝道が展開すること」を願っている旨が加筆されている。

 なお、ここで言及された「新事業形態」については未確定のため、同出版局および日本基督教団のホームページなどで改めて告知される見通し。

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