「隠れキリシタン」足跡つなぐ新巡礼路 欧州巡礼団体と九州3県が計画 2025年11月21日

 カトリック系英字通信 UCA Newsは11月11日、日本の「隠れキリシタン」の歴史をたどる新たな巡礼路「The Way of the Gospel」の計画が進んでいると報じた。禁教と迫害の歴史を経て、17世紀以降も密かに信仰を守り続けた人々の足跡を国際的に顕彰することを目的とした取り組みで、南九州から長崎に至る約3県を結ぶルートを想定しているという。

 計画を主導するのは、イタリア・ペルージャの「サンティアゴ巡礼兄弟会」など欧州の巡礼組織で、日本の鹿児島・熊本・長崎各県およびカトリック教区、自治体と連携しながら構想を固めている。2019年の教皇フランシスコ来日時の発言や、隠れキリシタン研究者が2024年にバチカンを訪問したことなどを背景に、日本のキリシタン史を国際的な巡礼文化と接続しようとする動きが高まっている。

 想定ルートは、ザビエル来航ゆかりの鹿児島から天草・島原、長崎の各地を結ぶ。道中には、アルメイダやヴァリニャーノなど宣教師の足跡、さらに2018年に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産が点在する。

 地元メディアの長崎新聞も今年6月、同様の構想が海外巡礼団体によって検討されていることを報じており、国内においても潜伏キリシタンの歴史に光を当てる新たな観光・文化資源として期待が高まっている。

Image by Iso Tuor from Pixabay

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