香港の民主活動家で実業家、元「リンゴ日報(アップル・デイリー)」創業者のジミー・ライ(黎智英)氏に対し、香港の裁判所は2月9日、国家安全維持法違反などの罪で禁錮20年の判決を言い渡した。民主化運動を長年支えてきた人物として知られる同被告はカトリック信徒でもあり、拘束下でも信仰を支えに歩んでいると語ってきた。
ライ氏は言論の自由と民主主義を掲げて報道活動を続けてきたが、2020年施行の国家安全維持法の下で逮捕・起訴され、外国勢力との共謀など複数の罪に問われた。翌2021年には「リンゴ日報」も廃刊。香港当局は国家安全の維持に基づく正当な司法判断と主張する一方、欧米諸国や国際機関、人権団体などからは政治的動機による判決との批判や懸念が相次いでいる。
1997年にカトリックへ改宗したライ氏は、信仰が自身の社会的責任感と行動の基盤になっていると公言しており、収監中も祈りや聖書朗読を続け、「主は苦しみの中で共におられる」と周囲に語っているとされる。香港における言論・信教の自由をめぐる象徴的事例として、今後も国際社会の注視が続く見通し。