ヴァチカン教皇庁図書館と印刷博物館が共同企画展 京極夏彦館長が文化継承の意義を強調 2026年5月14日

 TOPPANホールディングス株式会社が運営する印刷博物館(東京都文京区)は、企画展「名著誕生展 ヴァチカン教皇庁図書館Ⅲ+」(日本聖書協会、カトリック中央協議会広報、カトリック東京大司教区後援)を7月20日まで開催している。ヴァチカン教皇庁図書館と共同で開催される同展は2002年、2015年に続き3回目の企画展。

 開会前日の4月24日に行われたオープニングレセプションでは、来日したヴァチカン教皇庁図書館副館長のジャコモ・カルディナリ神父=写真=に続き、主催者を代表して印刷博物館館長の小説家・京極夏彦氏があいさつに立った。京極氏は明星大学をはじめとする関係各位への感謝を述べた上で、本展の魅力について「アリストテレス、プラトン、デカルト、カント、サルバドール・ダリ、ダーウィン、ルイス・キャロル、宮沢賢治、そして手塚治虫まで、展示されているものの種類はバラバラだが、どれも知らない人のものはない、すべて著名なもの」と紹介。これほど多岐にわたるジャンルの名著が一堂に会し、社会や宗教の横にアリストテレスが並ぶのは「印刷博物館ならでは」と胸を張った。

 さらに昨今の不穏な世界情勢に触れ、「1000年かけて作り上げた文明も1日の破壊行動でなくなってしまう。いかにそれを守り、伝えていくことが大事か、お分かりいただけるはず」と力を込め、文化財保護と知の継承の重要性を強く訴えかけた。

 今回展示されるヴァチカン教皇庁図書館の蔵品についても、「現地に行ったところで見せてと言って見せてもらえるものではない。この企画があったからこそお貸しいただけたものも数多い」とその高い希少性を強調して来場を呼びかけた。

 本展のテーマは、「名著を通して人類の知の歩みを追体験する」こと。古代のソクラテスやアリストテレスから、近世のガリレオやデカルト、そしてニーチェやサルトルに至るまで、活版印刷と版画の恩恵を受けなかった作家はいない。会場では、世界初公開となるヴァチカン教皇庁図書館所蔵の中世写本、初期刊本8点を中心とした66点の展示品とともに紹介されている。

 会期中は、館内のVRシアターでヴァチカンの至宝『システィーナ礼拝堂』の特別上映も行われる。

 開館時間は午前10時から午後6時まで(入場は5時半まで)。休館日は毎週月曜日(7月20日は開館)。一般1千円、学生500円、高校生300円(中学生以下および70歳以上は無料)。問い合わせは同館(Tel 03-5840-2300)まで。

映画・音楽・文化一覧ページへ

映画・音楽・文化の最新記事一覧

  • 聖コレクション リアル神ゲーあります。「聖書で、遊ぼう。」聖書コレクション
  • 求人/募集/招聘