【令和8年熊本地震】 断水、食料不足、車中泊などに課題 教会が生活支援へ 2026年7月31日

 7月28日に発生した令和8年熊本地震を受け、各教派・教団では、教会や信徒の安否確認から、断水世帯への給水や被災住宅の片付けなど、生活支援に活動の重点を移す動きが始まっている。

 日本基督教団九州教区が公開している被災状況一覧は、第一報時点の16件から19件に増えた。7月30日夜までに掲載された教会、伝道所、地区などの内訳は、「無事・被害なし」12件、「被害」6件、「確認中」1件。九州各県の教会からも状況が寄せられ、安否確認はおおむね進んでいる。

 八代教会では、教会員がおおむね無事で、礼拝堂と牧師館にも外観上の大きな被害はなかった。一方、関係する聖愛幼稚園では、壁の一部に亀裂が入り、照明器具が外れたほか、給食室の業務用冷蔵庫が転倒した。断水が続き、周辺では休業する店舗も多く、食料の確保が難しい状況にあるという。国道3号や県道14号でも渋滞が発生している。

 合志豊岡伝道所では、教会員と会堂の無事を確認した。関係するひかりの子保育園は、2階の天井埋め込み式エアコンの落下などにより、2階部分が事実上使用できない状態となった。施工業者が対応を進める一方、受け入れ人数を制限し、1階を使って保育を継続している。

 錦ヶ丘教会では、すべての教会員の無事が確認された。会堂と牧師館にも被害はなかったが、断水している教会員宅があるため、教会から生活用水を届ける準備を進めている。天草平安教会は信徒の無事を確認したものの、会堂の状況は引き続き確認中となっている。

 日本同盟基督教団災害対策部は7月29日、同部の大塚氏が現地入りし、教会や被災世帯の支援に当たったとフェイスブックで報告した。

 光の森聖書教会(熊本県合志市)では、複数の部屋で落下・散乱した物を片付け、ベー牧師夫妻と祈り、礼拝再開に向けた準備を行った。地震発生前には韓国から訪れていた17人の宣教チームを熊本空港へ送り届けており、牧師夫妻が帰宅して間もなく強い揺れに見舞われたという。

 木山キリスト教会(同県益城町)では、旧九州キリスト災害支援センターの関係者や地域の牧師らと合流した。会堂内では食器やスピーカーが落下・破損し、敷地内にも地面の隆起やブロック塀の破損が複数確認された。同教会は、停電地域の住民らに寝泊まりの場所を提供している。

 宇城市では、支援要請のあった世帯を6人で訪問した。アパートの室内では冷蔵庫が倒れ、ガス台が落下し、台所とダイニングが使用できない状態になっていた。水道とガスも不通となり、住民は前夜、車中泊をしていたという。支援者らは約90分かけて生活空間を使える状態に戻し、翌日も生活用水を届けることにした。

 同部によると、県内の店舗では水や菓子パンが品切れとなり、震源に近づくほどガソリンスタンドに車列ができていた。猛暑下での避難や復旧作業が続いており、熱中症や体調悪化への注意も必要となっている。

 カリタスジャパンは7月31日、「令和8年熊本地震緊急支援募金」の受け付けを開始した。酷暑の中、断水や停電によって厳しい避難生活が続き、今後も継続的な支援が必要になるとしている。寄せられた募金は、カリタス福岡をはじめとする関係機関・団体と連携し、被災者への支援、生活再建、地域の復興に活用する。

 カトリック福岡教区も並行して募金を実施している。福岡教区への募金は、被災した教会の修復や信徒への見舞金、支援活動全般に用いられる。一方、カリタスジャパンへの募金は、教会内部の支援に限定せず、地域の被災者支援や生活再建、復興活動に充てるとしている。

 発災直後の安否・建物確認が進む一方、断水、食料不足、車中泊など、被災者の日常生活にかかわる支援が課題として浮かび上がっている。教会や教団の人的ネットワークを通じ、個別の要請に応える取り組みが今後さらに広がるとみられる。

(7月31日正午現在)

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