【書評】『その神の名は?』キリスト教への招待 梅津順一著
2014年に青山学院の院長に就任した著者。院長就任の辞に始まり、教会での説教、青山学院大学や聖学院大学の礼拝での奨励などを1冊にまとめた。
キリスト教学校で「聖書のメッセージを語る」にあたり、著者は学生・生徒が持つ伝統的な宗教意識を前提としながら、キリスト教への通路を指し示すことを心掛けたという。
書名にもなっている「その神の名は?」と題した大学礼拝の奨励では、日本人の宗教観を分析する。神の力は感じるが、その神がどのような神なのか突き詰めることをしない日本人一般に対し、「そこに神の御加護を感じるのなら、その神を求めよ」と迫る。
キリスト教学校の今日的なメッセージを積極的に発信したいという著者。学校在職30年の経験から紡ぎ出される言葉は、教会とキリスト教学校の関係を考える際の指針にもなる。
【本体1800円+税】
【教文館】978-4-7642-6111-2