【書評】 『フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」』 高田ゲンキ

「Ministry(ミニストリー)」創刊当初にイラストレーターとして参画し、連載「教界のオシゴト」にも登場したことのある著者が、2004年にフリーランスとして独立して以来、日本的な企業体質や煩わしい因習にとらわれず、自由なワークスタイルを追及し、12年に夫婦でドイツ・ベルリンへ移住、よりグローバルな働きを展開するまでの経緯を軽妙に描いたコミックエッセイ。
秀逸なのは、決してカッコつけることなく数々の失敗談がふんだんに盛り込まれていること。そして、自ら切り拓いた「フリーランス道」の秘訣や、後輩たちへの具体的アドバイスが惜しげもなく披露されていること。
フリーランスという選択肢を「働き方」ではなく「生き方」の問題だと言い切る著者が、何ものにも束縛されず、自立したキリスト者として自由を謳歌する様は痛快ですらある。教会外にも通じる言葉と技術を持ったクリエイターが、後に続いてくれることを心から願う。
現在、一児の父として奮闘する様子はツイッター「@Genki119」やブログ「ゲンキ・ワイファイ」(https://genki-wifi.net/)でも発信中。
【本体1,280円+税】
【インプレス】978-4295004578