【書評】 『いま、宗教改革を生きる――耳を傾け共に歩む』 NCCドイツ語圏教会関係委員会 編

2016年春、宗教改革500年を記念して開かれた第7回日独教会協議会の報告書。スイスとドイツからの講演者、聖歌隊による講演会内容や、福島の原発被災地、房総半島などの訪問について詳細な記録と報告が収録されている。
「3.11」後の日本が海外のキリスト者からどのように見られているか、宗教改革のルーツと日本の教会にどんなつながりを見出せるのか、この世に仕える教会として託された使命は何かなど、さまざまな示唆を得ることができる。
特に「告訴するディアコニア」をめぐり、「いわゆる社会派」と「いわゆる福音主義あるいは福音的派閥」の二つの流れについて、ドイツ、スイスの教会での取り組みも踏まえて議論され、「教会の意識改革」の必要について共有されている点は意義深い。
【本体2,500円+税】
【いのちのことば社】978-4264040484