【雑誌紹介】 「この教会には行けない」と思う時 『信徒の友』7月号
表題脇に「信仰生活を豊かにするキリスト教雑誌」と掲げている。その雑誌が特集に『転会するとき――送られ、受け入れられ』を組んだ。編集者の苦心が感じられる。冒頭で東京・高幡教会牧師の岡村恒が「与えられた群れの一員として――神の召しに応える転会を」と題して《日本基督教団は、各教会が「聖なる公同教会の交わり」(教憲)に入ることで成立しました。教会を移る転会という課題も、教会の交わりを考えることによって初めて道筋が見えてきます》と書き出している。「教会員原簿」「薦書」「転会受入通知書」などの実物例まで添えられると、読者に、自分にも身近な問題解決として捉えることを勧めているようでもある。
文頭に《さまざまな事情によって教会に通い続けられなくなることがある。転会の課題に直面するとき教会に属するとはどのようなことであるか見つめ直し、神のご計画を確認した上で決断したい》との薦めがあり、教会員3人の「証し」に続けて、林牧人編集長(西新井教会牧師)の「転会に伴うあれやこれやのQ&A」まである。問題の切実さを示している。
特集以外では、特別読み物=ドキュメンタリー映画「がんと生きる言葉の処方箋」野澤和之監督と出演者が語る思い、短期連載=天皇制を考える「元号と天皇」(星出卓也=日本キリスト教協議会靖国神社問題委員会委員長)など。
【本体543円+税】
【日本キリスト教団出版局】