【雑誌紹介】 キリスト教に何ができるのか 『福音宣教』4月号

 巻頭特別企画「地球のためのキリスト教」最終回「危機的な分岐点において」(福嶋揚)。

 「地球のためにキリスト教は何の役に立つのでしょうか。今や資本主義経済と国家権力が、地上のありとあらゆるものに対する支配と統制を強めつつあります。それによって人間社会では貧富の格差が極大化し、自然界においては温暖化や大量絶滅が進み、さらに世界戦争の勃発が近づいています。そのような状況下で、キリスト教という伝統宗教にはいったい何ができるのでしょうか」

 「このような問いは、あまりにも大きく漠然としていると思われるかもしれません。一言で『キリスト教』と言っても、キリスト教徒の中にはさまざまな教派、国籍、民族、階層、ジェンダー等々の違いがあります。そのような差異や多様性を強調すれば『キリスト教』一般について語ることはできなくなります」

 「けれどもその一方で、キリスト教が地球人口のじつに四分の一以上を占める世界最大の宗教であること――少なくとも近未来にイスラム教人口によって追い抜かされるまで――に注目するならば、キリスト教はグローバルな市民社会において、良くも悪くも巨大な影響力を持つアクターであることは確かです。その意味で、地球とキリスト教の関係を考える一種のグランドセオリーを探し求めることは、決して無意味ではないように思われます」

 月間テーマ「つながりを求めて――教会から、個人から」「日本で普通に暮らしたい」(宮島牧人)、「教会から社会へ――NPO法人やまなしライフサポートが成し遂げたこと」(編集部)、「聖書から共感へ――研究が教えてくれたつながりの大切さ」(小林剛)。

 連載「寅さんの神学 4――神学と聖書学(その2)」(米田彰男)、「悪と苦難に面して――キリスト教神学の応答 4 デイヴィッド・レイ・グリフィンのプロセス神学神義論」(本多峰子)。

【660円(本体600円+税)】
【オリエンス宗教研究所】

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