【雑誌紹介】 教会が真の教会となるために 『BIBLE&LIFE 百万人の福音』8月号
特集「今目の前にある戦争――クリスチャンは平和をつくれますか?」。藤原淳賀(日本バプテスト連盟恵約宣教伝道所牧師、青山学院大学教授・宗教主任)が「蛇のように賢く、鳩のように素直に」と語る。
「『絶対平和主義』が戦後日本のキリスト教会の特徴である。人口の約一%のキリスト者は、しばしばナイーブに『○○反対!』を唱える。現実的代案を出すことはなく、もし自分たちの主張が通った場合どうすべきかというプランもない」
「しかしもうそのステージは超えなければならない。教会は真の教会とならなければならない」
「イエス様は『剣を取る者はみな剣で滅び』ると教えられた(マタイ26・52)。イエス様は、人々を愛し抜かれた。正当防衛としてさえ武器を取るようなことはされず、私たちのために自ら十字架につけられて殺される道を選ばれた。この方が教会の主である。このお方の心に沿うこと。神と心を重ね、鳩のように素直に、祈り、生きること。『教会が真の教会となる』こと。それが私たちに求められていることである。これが教会の社会倫理である」
「『最も小さい者たちの一人にしたことは、わたしにしたのです』(マタイ25・40)。教会が弱き者を覚え、祈り、守り支えることを神は願われる。ウクライナで、幼いわが子が殺され泣き崩れる母親、戦死した夫の写真を葬儀で泣きながら持つ妻、殺人とレイプの現場、略奪と破壊が起きた町の映像を観て思う。絶対に二度とこのようなことを起こしてはならない。絶対に戦争を起こしてはならない」
「教会は蛇のように賢くなければならない。歴史の中で何が起こってきたのか、今何が起こっているのか、悪はどのように動くのか。教会はこの世を知らなければならない。そして決して悪に取り込まれることなく、悪魔と同じテーブルに着いて妥協することなく、知恵を用い悪が広がるのを抑える人々と協力しなければならない」
「教会は、この地上において、天の御国(みくに)の生き方をするように召されている。神が何を願っておられるかを求め、鳩のように素直に愛し祈り、蛇のように賢く戦争を防ぐ側に立ち、平和を造り、キリストが生きられたように生きるのである。それができるのはこの世で教会以外にない」
【618円(本体562円+税)】
【いのちのことば社】