【書評】 『キリスト教の歴史 おもしろクイズドリル』 越川弘英 監修
本書は新約聖書、旧約聖書のおもしろクイズドリルに続いて、キリスト教歴史編として出版されている。構成は以下の通り。時代別に分けてあるが、各章ごとに「初級」「中級」「上級」「無差別級」とレベルが分かれており、どの章からでも取り組める。
第1章 古代(1~4世紀)
第2章 中世(5〜15世紀)
第3章 近世(16〜17世紀)
第4章 近現代(18〜21世紀)
例えばこんな出題。
「現行のローマ・カトリックの教会法によれば、教皇を殴ったカトリック信徒は、自動的に破門となる。○か×か?」(第4章)
「近代ボウリングのルールの原型をつくったとされる宗教改革者の名前は、◯◯◯」(第3章)
答えを知りたい方はぜひ手にとって確認してみてほしい。それぞれの答えに解説があればより理解が深まるはずだが、本書では割愛。最後にキリスト教史に関連する推薦図書が紹介されており、もっと知りたい方が独習していけるようになっている。
チェック欄に印を付けたり、市販の赤ペンやオレンジで答えを書き、赤い下敷きやクリアファイルを使えば、何度も繰り返し問題を解くことができる。さらに、第1章と第3章の終わりには「小テスト」、第2章の終わりには「中間テスト」、第4章の終わりには「総合テスト」がついており、ただ読んで考え、答えを知るだけではなく、記述式テストによる定着度の確認もできるという徹底ぶり。
難易度としては初級から中級への壁はかなり高い。この本を通してキリスト教の歴史を知っていくきっかけにもなるが、ある程度の知識がある読者が読んでも新たな発見があるだろう。キリスト教の歴史についての知識を確認してみたい方は、ぜひチャレンジしてみてほしい。
【1,100円(本体1,000円+税)】
【日本キリスト教団出版局】978-4818411173