【雑誌紹介】 教会に子どもたちを呼び込んで 『礼拝と音楽』199号

 日本基督教団白河教会オルガニストの竹佐古真希(同誌編集委員)と立教学院オルガニストの﨑山裕子による特別対談「奏楽の『学び』をアップデートしよう」。

 﨑山が奏楽や教会音楽の裾野を広げていくことを提案する。「もっとまわりのこどもたちを呼び込んで、オルガンを片手ずつ一緒に弾いてもらったり、メロディを別の楽器で演奏してもらったりできないでしょうか。CSに来ていないこどもでもいいと思います。教会によっては、洗礼を受けていないと奏楽をしてはいけないと言われることもあります。奏楽者がいない、足りていないという現実があるにもかかわらずです。ある英国の教会では、こどもがクワイアの一員となって一緒に歌っていました。十歳くらいのこどもが二人、そこにいるだけで教会中のみんながほんとうに喜んでいました」

 竹佐古も応じる。「教会は総合のいとなみですからね。わたしは高校生たちにレッスンをしていますが、柔軟で、あっという間に上達します。信仰告白をしていなくても、ゆたかなタラントを持っているこどもたちや若い人たちを、教会が受け入れるようになってほしいです」

 さらに、﨑山が期待を込める。「日本のキリスト教主義の学校は、生徒・学生たちに町の教会の礼拝に出席するよう指導しています。キリスト教主義学校の毎日の礼拝と、その音楽は、生徒・学生たちの魂の血と肉になっています。毎日どうやって賛美歌・聖歌を歌っていたか、弾いていたか、無意識に積み重なっていきます。わたしは学生たちに、『自分が弾かないときにも礼拝に行ってごらん。そうすると、自分のするべきことがわかるから』と伝えています。教会音楽との関わりの中から若い人たちが教会につながっていって、日本の教会の底上げになればいいなと思っています」

 「町の教会の奏楽者たちが、おたがいにもっと情報共有をしてほしいですね。恥ずかしがったり、プライドに凝り固まったりして、狭い世界に閉じこもっている場合ではないんです。何のために礼拝をしているのかというところに立ち返って、みんなでオープンに語り合いましょう」

【1,500円(本体1,364円+税)】
【日本キリスト教団出版局】

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