【雑誌紹介】 雑誌にできることは何か? 『信徒の友』4月号

 創刊60年を迎え、今号からリニューアルした同誌。「1964年、信徒が教会を作り上げていくため、その信仰を支えていこうと本誌は創刊されました。今、多くの教会が高齢化と礼拝出席者の減少を課題としています。この現状に対して本誌ができることは何か。教会で必要とされている情報を提供すること。古木から新芽が伸びるように、受け継いできたものに学び、新たなものを作り出していきます」と述べている。

 新連載「世界の教会は今」。日本キリスト教協議会総務の藤守義光が、今年で創刊195年というカナダの信徒雑誌『ブロードビュー』の編集長ジョスリン・ベルに話を聞く。

 「『ブロードビュー』はカナダメソジスト教会が1829年に創刊した、『クリスチャン・ガーディアン』がルーツです。誌名は何度か変わりましたが、創刊以来、中断せず継続して出版されている雑誌としては北米で一番古いものになります。1980年代の末に、主に経済的な事情によって、カナダ合同教会から経営的には分離独立し現在に至っています」

 「ここ数年、人種の多様性や包含性、セクシュアリティの問題、そしてカナダの他の宗教に属する人たちなど、多様性に目をむけた記事が多くなっています。カナダ合同教会は、伝統的プロテスタント白人教会でした。ですから、より多様で多文化な教会になろうとさまざまな取り組みが重ねられています」

 「カナダでも極端に保守的なキリスト教右派の声が大きくなっているのは、プロテスタント教会全体にとっての非常に憂うべき状態です。そのような中で、『問うことのできる教会』『開かれた教会』となるために、貢献できればと願っています」

 新連載「パスターズキッズ(牧師の子ども)に生まれて」。第1回は、牧師家庭に生まれたからこそ信仰生活を続けてこられたと語る瀬谷聖(京都大宮教会員)。

 「『もし自分に子どもができて、その子どもが教会へ行きたくないと言い出したらどうするか』を考えてみました。悩ましい事態だと思いますが、もしそうなったとしたら、子どもたちが神さまと出会うまで、待ち続けることが大切だと思いました。私たちの信仰がどれだけすばらしく、喜びに満ちあふれたものであっても、それは『子どもたちに無理やり信仰を押し付けてよいことの理由』にはならないでしょう」

 「信仰を押し付けることは、人間である私たちが親子という人間的なつながりを後ろ盾にした暴力の一つであり、神さまの御心にかなった行いとは言えないのではないでしょうか。そうやって無理やり教会へ連れてこられた子どもたちは、教会に対して余計に不信感を抱き、神さまからさらに遠ざかってしまうことも考えられます」

【700円(本体636円+税)】
【日本キリスト教団出版局】

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