【雑誌紹介】 信徒による信仰伝達の広がり 『福音宣教』2月号

 上智大学神学部教授の原敬子(援助修道会会員)によるフォーラム=旅する「わたし」の、見たり、聴いたり、考えたり――フランス編②。2024年の復活祭にフランスのカトリック教会で成人の洗礼の数が急増したという出来事について取り上げている。

 2回目の今回は、フランスのカトリック教会で全教会をあげて展開されている「ケリグマ・アプローチ」というムーブメントについて、フランスカトリック司教協議会カテケージス部門のディレクター、カタリーヌ・シュヴァリエのインタビューでの発言を紹介している。

 「ケリグマとは『イエスはわたしたちのために死んで復活した』という根本的な信仰内容ですが、それは『伝達するという事実』であると同時に『伝達の内容』でもあります。したがって、わたしたちキリスト者の生活の中で、その人独自の方法で伝えられる出来事となります。ケリグマとは、イエス・キリストと『わたし』が個人的なレベルで出会う、つまり、出会いの多様な出来事と言ってもいい。そして同時に、この出来事はイエス・キリストの時からずっと変わらずわたしたちのうちに起きている一つの出来事でもあります。多様でありつつ、一つであると。このような自分自身が受けた福音を伝えるという行為は、イエスの十字架を通るプロセスなので、当然、葛藤や苦しみを覚えることもあり、霊的で内的な回心へと導かれていきます」

 「フランスでは少しずつ『信仰を伝達する役割』として信徒の意識が高まっています。信徒のイニシアチブによって信仰を伝達したいというミッションの場が増えています。統計上では信者の数が減っています。しかし、信仰を伝達したいという気持ちは大きくなっています。以前は司祭、修道者のイニシアチブによる信仰伝達だったのですが、今は信徒のイニシアチブによる信仰伝達の場が増えているのです」

【660円(本体600円+税)】
【オリエンス宗教研究所】

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