【雑誌紹介】 伝道の使命を自覚する 『信徒の友』2月号

 特集「専従牧師がいない」。代務や兼務の牧師の教会が増えている中で、教会の在り方を考える企画。

 日本基督教団総幹事の網中彰子が「日本基督教団 いまとこれから」と題し、『日本基督教団年鑑』掲載の年度報告から現状を分析している。

 「『年鑑2024』所収の「2022年度報告」では、活動休止を除く教会・伝道所1635のうち、278が『代務・兼務・未定』となっています。これは全体の17パーセントほど、およそ6教会に1つの割合です」

 「教会に勢いのあった1993年度と比べてみます。1993年度は日曜礼拝出席者数が6万1261名と、現在の1・6倍、一教会あたりの礼拝出席者数も38名と、現在の24名よりも10名以上多かった時代です。この時、代務や兼務等の割合は11・5パーセントでした」

 「一教会一牧師が難しくなっている理由はもちろん一概には言えませんが、一つには、教師数の減少や教会の経済的理由に加えて、礼拝出席者が増えない実情があるのだと思います」

 「それでは牧師不在が加速している状況に、私たちはいま、そしてこれからどう向き合っていけばいいのでしょうか」

 「既にそのような各個教会の課題を受け止め、横のつながりを強めて地域共同体として一人の救いを全体で担うという段階へ進んでいる教区もあります。『「自立」――経済的な自立ではなく、伝道の使命を自覚して立つこと、「連帯」――伝道の使命を自覚する教会が連帯して、一定地域の伝道の責任は教区全体のもの』という思いで、四国教区は互助制度に取り組んでいます」

 「代務・兼務の牧師は複数の教会から祈られ、双方の教会員は兼牧の教会のため、また代務者を遣わした教会のために祈ります。祈りが行き交い、他教会のことを思い祈る広がりがあります。自分の属する教会に専従牧師が不在であっても、恵みは増し加わっているのです」

【700円(本体636円+税)】
【日本キリスト教団出版局】

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