【雑誌紹介】 祈りの中で自己が一つに 『BIBLE&LIFE 百万人の福音』11・12月号

言語学博士・岩本遠億(神田外語大学大学院言語科学研究科教授、キリストの平和教会牧師)による連載「クリスチャンのための言語学教室」最終回。言葉が出てこない時に発する「あれ」「あの」に着目する。
「中高年になって言葉が出てこずに『あれ! あれ!』を連発するのは、聞き手に対して『あなたもその情報管理者だよ。わかるよね!』と言っているということです」
「この『あれ』『あの』は、聞き手がいない場合、つまり独り言の場合も多用されます」
「『あの時、あの人が、あんなことをしたから、私は今、こんな苦しい状況になっている。』人に対する恨み言を一人で言う時、私たちは『あの時』『あのひと』『あんなこと』と言い続けることによって、自己が話し手と聞き手に分裂しているのです」
「苦しみの中にある時、私たちは祈ります。『あの時、あの人が、あんなことをしたから、今、私はこんな苦しい状況に陥っているのです。』言葉は同じかもしれません。しかし、祈りながら私たちが『あの時』『あの人』『あんなこと』と言う時、『神様、あなたはあの苦しみを共に経験してくださいました。あなたはあの時、私と一緒にいてくださいました』と告白しているのです。話し手と聞き手に分裂していた自己が、祈りの中で一つになる。癒やしが始まっていくのです」
【1,100円(本体1,000円+税)】
【いのちのことば社】















