【雑誌紹介】 世界を支える「神の善」 『BIBLE&LIFE 百万人の福音』3・4月号

 徐有珍(東京基督教大学准教授)による連載「人物で読み解くキリスト教近代史」。第2回は米国の神学者スタンリー・ハワーワスを取り上げる。「現代キリスト教において最も影響力のある神学者のひとり」とされる人物。

 「ハワーワスは神学を、抽象的な体系の確立ではなく、信仰者が生きる現場で学んだことを急がず、一つ一つ思索して積み上げていく営みであると説明します。さらに彼は、聖書と教会の伝統が証ししてきたキリスト者の生きざまを、特に現代アメリカの教会は実際に共同体として生きているのかという問いかけを続けた神学者としても知られています」

 「彼の神学は、アメリカ社会に広がる『キリスト教』と国家の結びつきとも繰り返し衝突しました。とりわけ彼は、愛国主義や軍事力が信仰のことばで正当化され、戦争が『悪を倒すため』と宗教的に語られてしまう状況に強い警戒を示し、キリスト教的非暴力の立場からそれに反対しました。彼にとって教会の使命は、国家の運営を改善したり、社会をより安全で快適に整えたりすることではなく、むしろ十字架によって贖われた民としての生活そのものを通して、この世とは異なる神の国の秩序と救いを証しする共同体であると考えました」

 「ハワーワスによれば、この世界は神が造られた良い世界です。罪のためにゆがみはありますが、神の善は今もこの世界を支え、悪が好き放題になるのをただ黙って許しているだけではありません。……教会の役目は社会を便利にしたり政治を安定させたりする道具になることではなく、神が誰で、私たちが何者かを思い出させる目印になることです。世界は教会があることで、権力や暴力に頼る生き方がどこでゆがむのかに気づけます」

【1,100円(本体1,000円+税)】
【いのちのことば社】

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