【雑誌紹介】 「神に委ねる」という信仰 『信徒の友』9月号

特集「人生百年時代の伝道」。高知教会牧師・黒田若雄が、「高齢者が満ちあふれる教会に」と呼びかける。
「高知県は全国一速いスピードで高齢化が進んでいます。ですから、実際に高齢者が周囲に多いのです。私たちの教会が立つ地域に対する伝道を計画する際には、当然、高齢者伝道を神から与えられた大切な使命と捉えなければならないと考えています」
「もう一つは、本当に死の問題が切実となっていることです。最近高知教会で洗礼を受けた方の中には、病を得て死の問題に向き合ったことがきっかけで導かれた高齢者がいます。世では終活が花盛りです。そこでは葬儀やお墓をどうするかは語られますが、一番大切な死をどう受け止めるのかについては、全く触れられていません。その意味で、日本に生きる高齢者に対して福音を届ける教会の責任は重いと思います」
経堂緑岡教会牧師・増田琴は「委ねることを支える」と題して、妻を亡くしたHさんの例を挙げる。
「信仰の入り口は悲しみでした。日本の社会ではなかなか内面の痛みを語り合う場がありません。心に降り積もっていく寂莫とした思いは行き場を失っていきます。その中で、教会と出会いました。福音と出会いました」
「悲しみは胸の深いところにありますが、イエス・キリストとの出会いによって、神に結ばれ、隣人と結び合わされる、新しい人生の歩みへ導かれています」
「齢を重ねた方々から学ぶのは、『できなくなったこと』を喪失と受け止めるより、神さまに委ねるという信仰のあり方です。自分が成し遂げるというあり方から、委ねるという最も難しいことへ導かれていく『霊的な道筋』とも言えるでしょう」
「喪失は後悔を伴うものです。人生を顧みて、赦しを得たいということもあるでしょう。洗礼や聖餐の恵みが神さまの赦しの中に安らぎを与え、心身を支えることは、齢を重ねられた一人一人の姿に明らかにされています。そこにあるのは、どんなときにも変わらぬ神さまの愛のまなざしであり、そのことを堅く信じる教会の友の支えと祈りです」
【700円(本体636円+税)】
【日本キリスト教団出版局】















