【雑誌紹介】 命と活力に満ちた教会に 『福音宣教』(10月号)

 巻頭特別企画「『霊における会話』ファシリテーションの方法を学ぶ」。第9回となる今回は、山内保憲(イエズス会司祭)による講話「一般社会で『霊における会話』をどう活かすか」の1回目。

 「企業においても実は、教会が今取り組もうとしていることと極めて似たことに取り組んでいらっしゃる場合がたくさんあるそうです。例えば、目の前に大きな問題があるわけではないが、徐々に営業実績が下がってきたりしている。どうすれば、命と活力が戻ってくるか、そのようなことについて、企業も改革に取り組んでいるそうです。教会においても同じような問いかけが必要です。『私たちの教会は、今のところ問題ないです。何も識別することはないです』とおっしゃるかたがいるかも知れません。しかし、それは本当でしょうか? 本当に私たちは命と活力に満ちていますか?」

 「『私たちは、教会を生き生きとさせるために、どうしたらいいでしょうか』と問いかけた時に、建前レベルでお話しすることがあるじゃないですか。『みんなで笑顔の多い共同体にしましょう』とか言うわけです。ところが本音のところでは、異なる反応が出てきます。例えばですが、『こんなにおじいさんおばあさんばかりの高齢化した共同体で、今さら笑顔豊かで元気になるわけないじゃないか』といった本音です」

 「ところが、その本音で止まるのではなく、もっと根本的に、深いところで、神が何を呼びかけているかを識別していく必要があります。『神』という言葉を使わないで表現するのであれば、『私(共同体)の使命』とか『人生そのもの』といった言葉に置き換えてもよいでしょう。私たちの心の奥底で、私たちはどのようなことに呼びかけられているのか。そこを感じ取ることが求められています」

 連載「悲嘆とともに生きる――上智大学グリーフケア研究所に集う人びとと」。第9回は、同研究所特任教授の大村哲夫に話を聞いている。

 「こころのケアとは、薬のようにどの人にも同じように効くというものではなく、『私』という人格と相手の人格が響き合うことでスピリチュアルケアが成立します。ですから相手を知るだけでは不十分。自分がいったいどんな人なのか、どんな価値観をもっているのか、どんな『こころのクセ』をもっているのかを知ることが欠かせません。親子に関わる自分の傷や、パートナーとの別れ、子育ての問題、様々な過去の経験が影響して今の自分の考え方や個性を作っている。『正しい』『間違っている』ではなく、そういうものだと知ることによって他者を尊重でき、互いの人格が遭遇することによって生まれるケアが『意味あるケア』になるのではないでしょうか」

【660円(本体600円+税)】
【オリエンス宗教研究所】

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