写真「焼き場に立つ少年」 教皇が配布指示 2018年1月21日
教皇フランシスコが昨年12月30日、バチカン(ローマ教皇庁)広報事務所やバチカン放送など関係メディアに向け、1945年に原爆投下を受けた直後の長崎で撮影された写真入りのカードを配布するよう指示した。教皇が年末にカード配布を指示するのは異例。「核なき世界」を訴えてきた教皇が示した強いメッセージと見られる。
カードには、米国海兵隊の従軍カメラマン故ジョー・ロジャー・オダネル氏が1945年に長崎で撮影した「焼き場に立つ少年」が印刷されている。カードの裏には、教皇の「戦争の結果」という言葉が記載され、教皇自身のサインも添えられている。亡くなった弟を背負い、火葬の列に並ぶ少年を撮影した写真に、教皇は「少年の悲しみはかみしめられて血のにじんだ唇に表れている」と、説明も加えた。(CJC)