WEA事務総長が米独立250周年で公開書簡 「米国型キリスト教の輸出ではなく謙遜な奉仕を」 2026年7月19日

世界福音同盟(WEA)のブトルス・マンスール事務総長=写真=は7月3日、米国の独立250周年に合わせ、米国のキリスト者に宛てた公開書簡を発表した。建国以来の信仰的遺産と、世界宣教への多大な貢献に感謝を表明する一方、今後の歩みに向けて「一つの文化に偏ったキリスト教を輸出するのではなく、地域文化を理解し、謙遜に仕える姿勢」が求められると呼びかけた。
書簡では、米国の教会が過去250年間に果たしてきた宣教、神学教育、人道支援、聖書翻訳、宗教の自由の擁護などへの貢献を高く評価。「数え切れないほど多くの宣教師が福音のために人生をささげ、教会や病院、学校を築き、多くの人々に仕えてきた」と謝意を示した。
一方で、米国のキリスト者には「世界の教会からも学ぶ姿勢」が必要だと強調。福音は特定の国家や文化に属するものではなく、世界各地の教会がそれぞれの文化の中でキリストを証ししていると指摘した。その上で、今後の世界宣教では「米国文化版のキリスト教」を広めるのではなく、現地の文化を尊重しながら共に仕える姿勢が重要だと訴えた。
また、国内に目を向けては、政治的・社会的分断が深まる米国社会において、教会が和解の担い手となることを期待。「国家への忠誠がキリストへの忠誠を上回ることがあってはならない」とし、教会はイデオロギーではなく福音によって一致すべきだと説いた。
書簡の結びでは、「250周年を祝うと同時に、キリストにあるより大きな自由――仕え、愛し、赦す自由――を祝ってほしい」と呼びかけ、「これからの250年に向けて、米国の教会が世界の教会と共に歩み続けることを祈る」と締めくくった。
WEAは1846年創設の世界的な福音派ネットワークで、約143カ国の福音同盟を通じて約6億人の福音派信徒を代表するとしている。今回の書簡は、米国独立250周年を祝賀するだけでなく、世界最大級の福音派コミュニティーを擁する米国教会に対し、ナショナリズムや文化的優越意識を戒めつつ、世界教会との相互性と謙遜な奉仕を改めて促すメッセージとなっている。















