自衛隊の中東派遣に対しキリスト教界から反対声明 2020年1月11日

 政府が12月27日に中東海域への自衛隊派遣を閣議決定したことに対し、日本キリスト教協議会(NCC)の金性済(キム・ソンジェ)総幹事とNCC東アジアの和解と平和委員会の飯塚拓也委員長は28日に抗議声明を発表し、深い遺憾の意を表明した。

 声明では、自衛隊が中東海域に派遣されれば、武力行使の許されている「有志連合」諸国の軍隊と情報提供などの関わりを持たざるを得なくなり、「武力行使」を否定する憲法9条の明白な違反となると主張。さらに、防衛省設置法第5条において、自衛隊の任務と権限は自衛隊法に従うと規定されていることに触れ、政府が防衛省設置法に基づく「調査及び研究」の名目で自衛隊を海外に派遣すると、今後の自衛隊の海外派遣に歯止めがかからなくなる危険をはらんでいると指摘した。その上で、憲法9条は、「あらゆる外交手段によって戦争を回避して平和を追求する道を、日本のみならず世界に指し示す宝であり、そこには敵意そのものを克服し、いのちを慈しもうとする精神が息づいている」と強調した。
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 30日には日本基督教団北海教区の原和人総会議長と同教区宣教部平和部門委員会の佐藤幹雄委員長も声明で反対の意を表明し、自衛隊の派遣取りやめを求めた。

 声明では、海上自衛隊の中東派遣が、国会が閉会になってから閣議決定されたことなどに触れ、「このような強権的で独善的な政権が自衛隊を海外に『派兵』することは、平和を作り出すどころか、米軍主導の有志連合による戦争に加担していく一歩となるのではないか」と危惧。武力を用いない平和を求め、日本が世界の中で対話によって信頼関係を構築し、支援や交流を通して世界の人々とつながることができるよう祈った。

Toshi Aoki - JP Spotters - Gallery page http://www.airliners.net/photo/Japan---Navy/Kawasaki-P-3C-Orion/2284167/LPhoto http://cdn-www.airliners.net/aviation-photos/photos/7/6/1/2284167.jpg, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

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