はじめに、JEA青年委員会委員長の蔦田聡毅(つただ・さとき)氏(イムマヌエル綜合伝道団イムマヌエル堺キリスト教会牧師)が、開会のメッセージを語った。その中で、教会の中でよかれと思ってやっていることが、青年たちとの間に壁を作ってしまう危険性があることを伝えた。その一方で、神の民はずっとこのような壁を乗り越え続けてきたと話し、自分たちがいなくなった後も青年たち世代に伴ってくださる聖霊にもっと大胆に委ね、希望を持って教会の再建のために励んでいきたいと語った。
続いて行われた発題では、水谷潔(みずたに・きよし)氏(日本福音キリスト教会連合春日井聖書教会協力牧師)=写真上=と、宇賀飛翔(うが・ひしょう)氏(OneHopeディレクター)が登壇した。
そのような現状の中、青年たちに伝えるべきこととして、創世記を紐解きながら、性の本質と目的と厳粛さの三つを挙げた。恋愛と性は、神様が造り、祝福し、よいと評価したものであり、人類に性を与えたのは、愛の交わりである結婚のためであること。そして、性は命を生み出すためであり、性行動にはいのちの責任が伴うと力を込めた。
性や恋愛を伝える際に大切なのは、恥ずかしい質問もできる信頼関係。過ちに際しても、共に罪を悲しみ、回復を助けてあげてほしいと訴えた。さらに、性教育ネグレストについても触れ、愛し合い共に生きる両親夫婦こそ、最高の実物教育であることも伝えた。そして、青年たちを本当に愛して、変わることのない真理である聖書から恋愛や性について話し、青年たちの将来の祝福を願ってほしいと締めくくった。
宇賀氏は、3年間聖書プロジェクトに関われたことをいつも主に感謝していると述べると同時に、聖書プロジェクトには、最高のメンバーが与えられたことを伝えた。一人ひとりが専門性の高い人たちばかりで、忙しい中にもかかわらず、快く加わってくれたのは、宇賀氏が聖書プロジェクトについて話すとき、ワクワクしていて、情熱を感じたからだという。この話から、これからの青年宣教について次のように語った。
「今の青年宣教には、『神様のためにこれをやりたい』というワクワクするようなプロジェクトが少ない気がします。とりあえず、無難に今までどおりにとか、行事をこなすという感じになりがちです。私は、アメリカのバイブルプロジェクトが、楽しく全力で動画を作っているのを見て感銘を受け、心に火がつきました。多分この3年間、ワクワクする気持ちだけが原動力になっていたと思います。ワクワクするアイディアが青年にあったら、ぜひ応援してほしい。それで前進するのではないでしょうか。聖書プロジェクトもやがて終わります。その時にはまたワクワクすることを始めたい。青年宣教の仲間とともに主にたずね求めながら、ワクワクすることを神様のためにささげていきたいと思います」
この後、「恋愛・結婚・性についてどう伝えるか」「聖書プロジェクト」「楽しいオンライン集会の作り方」「対面イベントの持ち方」「0から始める青年宣教」「高校生伝道・学生伝道相談室」をテーマに分科会が持たれた。