日本福音ルーテル教会 旧・岡まさはる記念長崎平和資料館の報告受け「性暴力・性虐待の根絶」を表明 2024年5月16日
旧・岡まさはる記念長崎平和資料館(崎山昇理事長、現・長崎人権平和資料館)が昨年10月10日、館名の由来となった牧師の故・岡正治氏(1919~94年)による性暴力を公表したことを受けて、同氏が所属していた日本福音ルーテル教会(永吉秀人総会議長)は5月8日、「故人である元牧師の性暴力報告に関して」とする声明をサイト上で発表した。
それによると同教会は「すべての人の尊厳が守られることを目指して」きたにもかかわらず、元牧師が性暴力に及んだことについて、「わたしたちも自らの罪として重く受け止め、神の御前で悔い改めて、当教会を正していく」こと、「いかなる性暴力・性虐待も容認しないという立場」であることを表明。
「キリストの体である教会が、すべての人にとって安全であり、魂を委ねて安らぐことの出来る場所となるよう、今後の働きにおいても当教会は、性の尊厳を踏みにじられた人々の立場に立ち、いのちの尊厳の回復に努め、取り組みを進めてまいります」と宣言している。
全文は以下の通り。
故人である元牧師の性暴力報告に関して
2023年10月10日付けで、旧・岡まさはる記念長崎平和資料館(現・長崎人権平和資料館)インターネットサイト(https://www.nagasakijinkenheiwa.com/)において、当教会元牧師、岡正治(故人)の性暴力についての報告がなされました。
当教会は、「キリストの命に従って、すべての人に福音を宣べ伝え、教会を建て、愛による奉仕をなし、これらのことによって神に仕えることを目的とする」(日本福音ルーテル教会憲法第9条)ものとして、すべての人の尊厳が守られることを目指してまいりました。
それにもかかわらず、かつて当教会で牧師をしていた者が性暴力によって当事者である女性に深い痛みを与えてしまったことを、わたしたちも自らの罪として重く受け止め、神の御前で悔い改めて、当教会を正していく所存です。
当教会は、いかなる性暴力・性虐待も容認しないという立場を表明いたします。性暴力・性虐待に関して、防止のみならず撲滅を目指した取り組みを教会全体として進めてまいります。
キリストの体である教会が、すべての人にとって安全であり、魂を委ねて安らぐことの出来る場所となるよう、今後の働きにおいても当教会は、性の尊厳を踏みにじられた人々の立場に立ち、いのちの尊厳の回復に努め、取り組みを進めてまいります。
なお、平和資料館が表明していますとおり、被害者のプライバシー侵害や二次被害につながりかねない、被害関係者の詮索をお控えくださいますようお願い致します。
2024年5月8日
日本福音ルーテル教会総会議長 永吉秀人