【訃報】 田川建三さん(新約聖書学者、大阪女子大学名誉教授) 2025年8月13日

たがわ・けんぞう 2月19日、気管支肺炎のため群馬県の病院で逝去。89歳。葬儀は近親者で行われた。出版社の作品社が13日に発表した。
1935年東京都生まれ。1960年、東京大学大学院西洋古典学科修了後、ストラスブール大学のトロクメ教授に師事し、65年に宗教学博士の学位を取得。ゲッティンゲン大学神学部講師、1970年に国際基督教大学(新約聖書学)から追放され、ザイール(現・コンゴ共和国)国立大学講師(神学)、和歌山大学非常勤講師(フランス語)、大阪女子大学(現・大阪公立大学)教授(西洋思想史、女性学)を経て、1999年に定年退職。
2012年の国際聖書フォーラム(日本聖書協会主催)では、「ヨハネ福音書と歴史的事実――ヨハネはなぜ史的事実を細かく正確に伝えようとしたか」と題して講演した。
著書に『原始キリスト教史の一断面』『書物としての新約聖書』『イエスという男』『新約聖書 訳と註』など多数。