世界YWCAがレバノン停戦を緊急要請 国際社会の対応も批判 2026年4月23日

国際的な女性団体である世界YWCAとレバノンYWCAは4月18日、「レバノンにおける武力紛争に対する共同声明」を発表し、民間人への被害拡大に強い懸念を示すとともに、即時かつ持続的な停戦を求めた。
声明は、レバノンでの戦闘激化により、6週間で2千人以上が死亡、7千人以上が負傷、100万人以上が避難を余儀なくされていると指摘。橋やインフラの破壊、医療機関の逼迫、学校の避難所化など、社会基盤の崩壊が深刻化している現状を伝えた。同国はすでに経済危機や大規模爆発事故、過去の紛争などで疲弊しており、今回の戦闘がさらなる打撃となっているとする。
とりわけ女性や少女への影響の深刻さを強調し、過密状態の避難所や非公式居住地での生活により、暴力や搾取のリスクが高まっていると警告。思春期の少女に対する被害は、保護の仕組みが崩壊する中で一層深刻化しているとした。
現地からの証言として、YWCA施設近くに爆弾が着弾した事例も紹介され、日常生活が一瞬で崩壊する現実が報告された。レバノンYWCAの全国事務局長モナ・カウリ氏は、「世界政治を動かす指導者たちの行動のために、なぜ繰り返し代償を払わされるのか」と問いを投げかけている。
また声明は、国際社会の対応を厳しく批判。各国政府が懸念を表明する一方で、武器供与や資金提供を続けている現状を「火をつけながら嘆くようなもの」と指摘し、責任ある行動を求めた。
その上で、①選択的でない即時停戦の履行、②民間人および民間インフラの保護、③リプロダクティブ・ヘルスやメンタルヘルスを含む人道支援へのアクセス確保、④強制移住や集団懲罰の停止、⑤南レバノン占領の終結と主権の保障、⑥加害者および関係者の責任追及――などを具体的に要求。
160年以上にわたり人権擁護と平和構築に取り組んできたYWCA運動は、すべての人に対する尊厳と正義の実現を改めて訴え、「一部ではなく、すべての人のための責任ある行動」が必要だと強調している。














