前教皇の私信読み上げでバチカン広報事務局長が引責辞任 2018年4月1日

バチカン(ローマ教皇庁)のダリオ・ビガノ広報事務局長が3月19日、前教皇ベネディクト16世の私信書簡を公の場で読み上げた責任を取って辞表を提出、教皇は21日付で受理した。後任として、アンドリアン・ルイス・ルシオ次官を暫定的に長官とする人事を発表した。ビガノ事務局長には、今後も事務局の顧問を務めるよう求めたという。
書簡は、教皇フランシスコの学識を批判する声に対し、前教皇が「愚かな偏見」を一蹴する、との内容で私信として書かれたもの。ビガノ事務局長は12日、フランシスコ教皇が神学について記した11冊の書籍シリーズに関する発表会場で、この書簡の一部を読み上げた。
ビガノ事務局長は、前教皇ベネディクト16世の信頼を裏切り、書簡を出版の販売促進に利用したと批判する内部関係者もいる。(CJC)