NCCが国旗損壊罪法案に反対 「真の敬意は刑罰で強制できない」 2026年6月18日

日本キリスト教協議会(NCC、吉髙叶議長、大嶋果織総幹事)は6月17日、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党の4党が衆院に共同提出した「国旗の損壊等の処罰に関する法案」に反対し、廃案を求める声明を発表した。同法案は、日本国旗を公然と損壊、汚損する行為などを刑事罰の対象とするもの。4党は16日、修正協議を経て法案を提出した。
声明は、国旗に対する態度や評価は、市民一人ひとりの思想・良心、信教、表現の自由に深く関わる問題だと指摘。「それを刑罰によって規制することは容認できない」として、宗教者の立場から法案の成立に強く反対した。
1999年の国旗・国歌法制定時に、政府が国旗・国歌への敬意を強制するものではないと説明していたことにも言及。その後、教育現場では「日の丸・君が代」をめぐる職務命令や懲戒処分が相次ぎ、教職員が良心の葛藤を強いられてきたとした。さらに、多様な価値観や歴史認識を伝え、子どもが自ら考え判断する力を育てる教育実践や、学校における自由な対話が脅かされてきたと訴えた。
国旗損壊罪の創設については、こうした流れを一層押し広げ、「異なる価値観や歴史認識を持つ人々が共に生きる社会の基盤を損なうことにつながる」と懸念を表明した。
また戦前、キリスト者を含む多くの宗教者が国家への忠誠を求められ、信仰と良心に反する選択を迫られた歴史を踏まえ、日本国憲法が保障する思想・良心の自由、信教の自由、表現の自由は「無条件に守られねばならない」と強調した。
声明は「真の敬意は、刑罰によって強制されるものではない」とし、市民一人ひとりの自由な判断と対話の中で育まれるべきだと主張。少数者の声にも耳を傾け、異なる意見を持つ人々が互いの尊厳を認めながら共生できる社会を願うとして、法案の廃案を強く求めた。














