日本基督教団式文試用版を合本化 20年近い「試用」の歩みを1冊に 2026年7月16日

日本基督教団信仰職制委員会編『日本基督教団式文 試用版・合本』が8月3日、日本キリスト教団出版局から刊行される。2006年、2009年に発行された『日本基督教団式文 試用版』と『同 試用版Ⅱ』を一冊にまとめたもの(B6判370頁、定価2640円)。1959年の『日本基督教団口語式文』、1990年の『新しい式文 試案と解説』を踏まえ、会衆の礼拝参加を念頭に置いて構成された。各式文には指針や解説を付し、祈祷文例も収める。
収録内容は、主日礼拝式、聖餐式文、結婚式、葬儀諸式、洗礼式、堅信礼、献児式、転入会式、正教師按手礼、補教師准允式、教会設立式、牧師就任式、献堂式、病者訪問の祈りなど多岐にわたる。単なる礼拝式文集にとどまらず、教会生活と牧会実務の幅広い場面を想定した手引きとしての性格を持つ。
教団の式文改訂作業は、第31回教団総会で「新しい式文を改訂して、教会で実際に用いることができるものにするための具体的な作業をする小委員会」の設置が決議されたことに始まる。これを受けて信仰職制委員会の下に式文改訂小委員会が設けられ、結婚式文、葬儀式文、礼拝式文などの作成に着手した。当初から、試用版を教団諸教会で用い、広く意見を徴した上で最終的な式文試案を調整し、新式文として発行する構想が示されていた。
その後、2006年に試用版、09年に試用版Ⅱが発行された。08年の式文改訂小委員会では、試用版に続く諸式として、洗礼諸式、献児式、転入会式、按手礼・准允式、教会設立式、教師就任式などの検討が進められ、各式文に指針や解説を付す方針も確認された。今回の合本化は、こうして分冊で示されてきた式文を、20年近い試用の歩みを経て1冊にまとめるものとなる。
一方、合本化は正規版の完成を意味するものではない。信仰職制委員会は2015年、試用版I発行から10年を経たことを受け、実際に用いている現場からの意見や神学的評価を求める方針を示した。同時に、新しい式文の発行を視野に入れつつも、教団として「礼拝指針」を持たないままでその先の作業にどう進むかには課題が多いとの認識を示している。
2025年の信仰職制委員会でも、前総会期からの申し送りとして、按手礼、准允式、洗礼式の式文について集中的に検討し、『口語式文』『新しい式文 試案と解説』『式文試用版I・Ⅱ』を用いる際の指針作りに取り組んできたことが報告された。あわせて、教団における式文の位置づけが不明瞭であり、常議員会で検討してほしいとの要望も出されている。同年の常議員会では、現段階で教団総会が承認している式文は口語式文であることを確認する必要性にも言及された。
日本基督教団は、合同教会として多様な教派的伝統を内包しているため、礼拝、洗礼、聖餐、結婚、葬儀、教師任職などをめぐる言葉と形をどこまで共有できるかは、教団の信仰理解や教会形成にも関わる課題でもある。















