新宗連 首相・4党代表に靖国神社「政治利用」めぐり意見書 2026年9月14日

新日本宗教団体連合会(新宗連、宮本惠司理事長)は9月11日、高市早苗首相と国民民主党、立憲民主党、中道改革連合の各代表に「靖国神社の政治利用に対する意見書」を提出した。日本維新の会の吉村洋文代表宛には14日に郵送した。国や国会議員による靖国神社への関与について、「信教の自由」と「政教分離」の原則から慎重な対応を求めている。
新宗連の信教の自由委員会・鈴木裕治委員長(妙智會教団理事)と政治委員会・力久道臣委員長(善隣教教主)は11日午前、自民党本部で松野博一・党組織運動本部長と面会し、高市首相宛の意見書を手渡し。午後には国民民主党の玉木雄一郎代表と榛葉賀津也幹事長、立憲民主党の水岡俊一代表、中道改革連合の小川淳也代表にそれぞれ提出した。大滝晃史・新宗連事務局長、上野雅央・信教の自由委員会委員らも同行した。
高市首相宛の意見書では、戦争犠牲者の慰霊・追悼について「国民それぞれが個人の信仰に基づいて行うべきもの」とする新宗連の立場を改めて表明。靖国神社での慰霊や追悼そのものを否定するものではないとした上で、国家や公的立場にある政治家が特定の宗教法人に関与することについて問題を提起した。特に、高市首相が今年4月の春季例大祭に際し、「内閣総理大臣 高市早苗」の名で真榊を奉納したことを挙げ、一宗教法人である靖国神社が国家から特別な評価を受けているかのような印象を社会に与えかねないと指摘。「政教分離」の原則との関係で重要な問題であり、「信教の自由」の基盤を侵害するものと深く懸念するとした。
また、国会議員による靖国神社への参拝や真榊奉納などを積極的に公表、発信する動きについても、宗教を政治的な主張や活動に利用していると受け止められることがないよう慎重な姿勢を求めた。「政治が宗教を利用することは、その宗教が育んできた信仰を変質させ、宗教的価値、さらには宗教団体としての尊厳を損ねるおそれがある」としている。
各党代表への意見書では、新宗連が1975年から、政府を代表する首相や閣僚による靖国神社への「公式参拝」は「政教分離」に違背し、「信教の自由」を侵害するとして意見書を提出してきた経緯を説明。終戦から81年を迎えた中、戦争犠牲者の慰霊・追悼と国家・宗教との関係を改めて問い、「個々人の『信教の自由』は基本的人権の根幹として尊重されるべきもの」と強調した。公的立場にある政治家の言動は社会に大きな影響を及ぼすとして、国家と宗教との適切な関係が保たれるよう各党に対応を求めている。
写真=新宗連提供















