米キリスト教系ラジオ局が予言したが・・・5月21日に〝推挙〟なかった 2011年6月4日
米カリフォルニア州オークランドのキリスト教系ラジオ・ネットワーク「ファミリー・ラジオ」のハロルド・キャンピング主宰者(89)は、5月21日午後6時に、大地震と共に神に選ばれた地上のキリスト教徒が天に挙げられる「携挙」が起きるという「最後の審判」の予言をしていた。ネットワークは全米66放送局を始め国際的にも展開しており、同局サイトにもメッセージが掲出された。
キャンピング氏の言動は米国メディアの関心を引き、中にはそれを信じて準備を始めた人もいた。仕事を辞めてしまい、手遅れにならないうちに悔い改めるよう通行人を説得した人、自費で大量の告知板を掲出する人も。逆に見納めとばかりに、家族全部でナイアガラの滝などの見物に出掛けたり、クレジット・カードで高額の買い物をする人もいた。
一方でキャンピング氏の言動に反発する動きも盛んで、首都ワシントンで携挙が起こらないことを祝う「世界の終わりパーティー」の計画も発表された。
当日「ファミリー・ラジオ」は、審判の日とは関係のない音楽などを流し、21日を過ぎても同局からは何も発表はなく、同氏の所在は不明。同州アラメダにある自宅のベルは押しても応答がない。オークランド本部のドアには「事務所は閉鎖中」と掲示があったという。抗議に訪れる人よりもメディアの数が多かった。
有力紙ワシントン・ポストによると、失望した信奉者が自殺しないようホットライン電話も設けられた。
キャンピング氏は1994年にも「携挙」が起こると予言していたという。マヤ歴が2012年に地球の滅亡を予言していると主張する人も存在するなど、「最後の日」への関心は絶えない。(CJC)