教文館も深井智朗氏の著書を絶版・回収 3大学による「捏造」認定受け 2026年8月3日

 教文館出版部は8月3日、日本基督教団愛泉教会牧師で東洋英和女学院大学元教授の深井智朗氏が17年前に執筆した『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム――ヴィルヘルム帝政期における神学の社会的機能についての研究』を絶版とし、回収すると発表した。聖学院大学、金城学院大学、東洋英和女学院大学の3校連携調査委員会が7月31日、同書に収録された論文などで研究上の「捏造」を認定したことを受けた措置。教文館は深井氏に連絡した上で決定したという。

 調査対象となったのは、2009年8月に刊行された同書の第1部「ヴィルヘルム帝政期のルター派リベラリズムとその他の宗教的勢力」と、第2部「リベラル・ナショナリズム」。調査では、第1部で記述の根拠として示された7カ所、第2部でも同様に17カ所が引用元とされた文献で確認できず、さらに根拠として挙げられた資料1件の所在も確認できなかった。委員会は、深井氏にも資料の提示を求めたが、疑義を払拭する具体的な回答は得られなかったとして、同書の第1部と第2部を含む論文など7編すべてで捏造を認定した。

 教文館は「読者のみなさま、および関係者のみなさまには多大なご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪し、再発防止に努めるとした。個人の購入者には、氏名、住所、電話番号、希望する返金方法などを記した紙を同封し、同社出版部へ着払いで返品すれば、定価で返金する。書店には取次会社を通じて日本キリスト教書販売(日キ販)へ返品するよう求め、図書館には事前に同社へ連絡するよう呼びかけている。

 深井氏をめぐっては、東洋英和女学院大学が2019年、別の著書や論考について捏造と盗用を認定し、深井氏を懲戒解雇した。同年、岩波書店も『ヴァイマールの聖なる政治的精神――ドイツ・ナショナリズムとプロテスタンティズム』を絶版・回収している。

深井智朗氏の論文など7編で新たな捏造認定 3大学が共同調査 「単なる注意義務違反ではなく故意」 2026年8月1日

宣教・教会・神学一覧ページへ

宣教・教会・神学の最新記事一覧

  • 聖コレクション リアル神ゲーあります。「聖書で、遊ぼう。」聖書コレクション
  • 求人/募集/招聘