ネパール大洪水 国際NGOの支援広がる CWS、ワールド・ビジョンなど現地へ 2026年8月31日

 8月26日にネパール北部で発生した大規模な洪水・土石流を受け、認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパン(東京都杉並区)は31日、被災した子どもや家族への緊急支援の内容を発表した。CWSジャパンやワールド・ビジョン、カリタスなどキリスト教にルーツを持つ国際NGOにも支援の動きが広がっている。

 チャイルド・ファンド・ジャパンによると、30日時点で780人以上が死亡し、2千500人以上が行方不明となっている。被災地の一つダーディン郡では、4自治体が政府から「災害危機地域」に指定された。このうち一つは同団体が平時から支援活動を行ってきた地域で、支援する子どもたちの家や学校への直接的な被害は確認されていないものの、近隣の学校や家屋には大きな被害が出ている。

 同団体は現地協力団体や自治体と連携し、避難生活を送る被災者への支援を準備。特に子どもや思春期の女性、高齢者、障がいのある人、授乳中の母親などに重点を置き、栄養価の高い食品、給水用ポリタンク、浄水器、衛生・生理用品、毛布、防水シート、ソーラーランプなどを届ける予定で、緊急支援募金を受け付けている。

 キリスト教諸教派を母体として発足した国際人道支援団体CWSの一員であるCWSジャパンも28日、緊急支援募金を開始した。同団体は、アジア太平洋地域の防災・災害対応ネットワークADRRNのネパール加盟団体と連携し、現地のニーズ調査を進めている。

 CWSジャパンがネパール政府防災当局の集計として公表した27日午前時点の情報では、被害はラスワ、ヌワコット、ダーディン、ゴルカ、チトワンの5郡に及び、車両用橋35カ所、吊り橋45カ所が流失・損壊。舗装道路約40キロが通行不能となり、北部の被災地では救助や物資輸送をヘリコプターに頼らざるを得ない地域もあるという。

 同団体はネパール政府が支援を政府経由で調整する「ワンドア・ポリシー」を尊重し、現地政府やパートナー団体との調整を進めた上で、避難生活用品や食料、水・衛生分野などの緊急支援を開始する方針。さらに、緊急支援と並行し、日本で土石流の検知などに用いられてきた比較的簡素な防災技術をヒマラヤ地域で生かすことも検討している。

 国際NGOワールド・ビジョンも発災直後から緊急対応を開始し、27日にはスタッフが被害の大きいヌワコット郡に入ってニーズを調査した。子どもや脆弱な立場にある家族を対象に、食料、シェルター、衛生、子どもの保護などを中心とする人道支援を計画しており、日本事務所のワールド・ビジョン・ジャパンも緊急援助募金を受け付けている。

写真=ダーディン郡の被災の様子(チャイルド・ファンド・ジャパン)

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